【スマホ小説】ボス 2

話は高校時代までさかのぼる。ボスは高一の時に、一つ上の先輩の誘いで、チングであるスジンと舞踊部の臨時応募に参加した。舞踊部は総聨結成20周年を記念する芸術公演のフィナーレを飾る「万豊年」の男子舞踊手を募集していたのだ。(舞踊部は「万豊年」の度に男子舞踊手を募集していた)

昨年から参加している、ボスと同じ中学のひとつ上の先輩サンスがボスに声を掛けたところ、話を聞いたスジンが乗り気で、ボスは断りきれずに参加する事になったのだった。

サンスの案内で文化会館の地下にある舞踊部の練習場を訪れた、ボスを含めた募集者は5人だった。初めて舞踊部と言う異次元?の世界に足を踏み入れた募集者たちは、部室の雰囲気と目の前の舞踊部の女子に圧倒されて、極度の緊張に見舞われた。壁の一面には鏡が貼られ、ゴミも埃もない床は、毎日床掃除をしてるのであろう、ピカピカに光っていた。

舞踊部員が笑みを浮かべて彼等を見つめる中、部長のヌナが自己紹介を促した。一人一人の自己紹介が終わり最後はボスの番になった。

「チェボッスと言います…ボスと呼んで下さい」と自己紹介をすると「カワイイ…」と高3のヌナ達から声がかかった。場内が笑いに包まれた。

ムリもない。何ヶ月前までは中学生でまだ髪の毛も伸び切らず、目尻の下がった童顔が余計幼く見えたのであろう。なのにボスと呼んでくれとは…しかしこの一件が部員達に好印象を与えたのは間違いなかった。

練習は次の日から始まった。「それでは最初にパートナーを決めます」と部長が言うと一人一人にパートナーがあてがわれた。そのパートナーがソヒャンだった。

ソヒャンは長身が多い舞踊部においては珍しく背は低かった。ただ、リスの様な小さな顔には似付かない、大きな栗色の瞳が印象的だ。スッと通った鼻筋と高くは無いが整った鼻、綺麗な白い歯が爽やかな笑顔を作る。ソヒャンの指導でボスの踊りは見る見る上達して行った。

本番間近になると練習も熱を帯びて来る。男性軍はTシャツにトレパン姿で汗を流した。「はい、そこで手を上げて!ステップに気を付けて…ボス!良いわよ♪」と部長の声が響く。「はぁ、はぁ…」思ったよりハードな動きに息が弾む。

部長は「は〜い!それじゃ今日はこれまで。男性達の動きが非常に良くなりました。特にボス。あなた中々のセンスの持ち主ね。楽しみだわ。ソヒャンの指導がいいのかしら?」とからかうと、笑いながら席を離れた。ボスは照れて頭を掻くが、ソヒャンは恥ずかしそうに下を向いた。

そしていよいよ本番の日を迎える。

        続く

            

2 COMMENTS

学ラン

総聨結成20周年とは、ずいぶんと昔の設定ですね~😢
この男どものぼやけた写真~ どこかで見たことあるような~?😆 28???
しかし、ウブで運動神経が良くて人気者の「ボス」がどうなるのかな~🤳
興味津々~

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