春のうららかさを感じよう

【スマホ小説】ボス 45

韓国に戻ったハヌルは仕事に復帰した。ちょっと前までの嫌がらせやバッシングは鳴りを潜めた。「ジョッキングトゥルース」で暴露されたハヌルに対する嫌がらせに加担した雑誌社、テレビ局、映画会社そして直接的なきっかけになったハヌル主演の映画を酷評した評論家は、世間の厳しい評価を受けた。

雑誌社とテレビ局は、不買運動や不視聴運動が盛り上がり、広告が極端に減り存続の危機に晒された。テレビ局や雑誌社の社長を始め幹部達は謝罪会見を行いその権威は著しく下がった。

ハヌルに冷たくあたったプロデューサーは左遷され、地方の系列局で過酷なADに降格された。また、廊下で横柄な態度を取ったスタッフは、資材管理部に回された上に半年の減給処分が下された。

その当事者のプサングループは、会長を始め幹部達の謝罪会見を行い、そこで大規模な人事異動を行う事を発表した。今回の主犯である常務取締役だったチョロは、役職を解かれた上、無期限の停職処分となった。ミファからも三下り半を受けて別居となった。またチョロに加担した人々はそれぞれ停職や減給、降格の憂き目にあった。

そんな中、撮影が進んでいた「ミス・ロー2」がクランクアップして試写会が開かれたとテレビで報道された。『28プロ』の面々は冷めた目でその報道を見ていた。社長は「ヒットは難しいですね」と言って部屋を出て行った。そのひと月後『28プロ』の電話が鳴った。


「その電話は何処からなんですか?やっぱり…?」話の展開に気を揉む娘の操がスジンを急かせる。「そう、映画会社からの電話。次の作品にぜひハヌルさんを起用したいって言ってきた」すると路子が「ミス・ロー2はダメだったの?」と聞いた。「うん、脚本は良かったけどね。主演が全然ダメだったらしい。監督もお手上げだったらしいんだ」「ハヌルさんでやってたら…」と路子が残念そうに言う。

「だから映画会社としては金ハヌル主演で挽回しようとしたらしいんだ」「ふ〜ん、でもそれって都合のいい話しよね」と路子が言った。「そうなんだよ。社長も怒鳴り付けたらしいんだ。都合の良い事を言うな!ってね。でも…ハヌルさんがやると言ったらしいんだよ」「え〜なんで?」と一同驚いた。

「人間誰でも間違いはある、私もこれからの為に出来る事はやると言って、オファーを受けたらしいんだ」「へぇ、偉いな〜ハヌルさん。それでその映画は?」「話題性もあって大ヒットした。そしてそのエピソードも相まってハヌルさんの人気は不動の物となったんだ」とスジンは笑った。

続く

1 COMMENT

空…

チョロのジェラシーから始まった悲劇~🤦‍♂️ こう言う男は、またどこかで醜態さらすよね~👀 そもそも人間が陳腐なんだろうね~😆
んで? 次作の映画で、ボスとのラブストーリー???💕
そろそろ、この小説もラストスパートですか? もっと読みたいな~👀
んで? んで? それから? それから?

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