春のうららかさを感じよう

身延山ハイキングと久遠寺

早朝に自宅を出て中央高速をひた走ります。甲府南ICを降りて南に下ること約50分、今日の行き先は身延山です。駐車場は久遠寺という立派なお寺の駐車場でした。山全体が、何かすごいご利益がありそうな雰囲気が早朝から漂います。そして何処からともなく「南無妙法蓮華経」のお経を唱える声が聞こえてきます。

ここは日蓮宗の総本山として知られる身延山久遠寺です。その歴史は700年以上前までさかのぼります。地震や洪水、飢餓、病役、争乱などが相次いだ鎌倉時代に日蓮聖人は「法華経」の教えによってすべての人々を救おうとします。三度にわたり鎌倉幕府に「正しい仏法である『法華経』に帰依すれば、全ての人が末法の世から救われる」と諫言しますが、幕府は一切耳を傾けませんでした。

それどころか危険な思想である日蓮聖人の言葉に反発した幕府や念仏者らによって日蓮は命を狙われ、伊豆や佐渡への流罪となりますが、その後に流罪赦免となり、ここ身延山に入山します。

日蓮聖人はこの地で約9年にわたり、法華経を世に広めるため人材の養成に務め、大勢の弟子や信者とともに法華経の講義や修行に精進し、ここを「久遠寺」と命名します。

日蓮聖人は療養と両親の墓参のために身延山を下りて常陸国(茨城県)に向かいましたが、その途中病状が悪化し、武蔵の国の池上(東京都大田区)で61年の生涯を閉じます。日蓮聖人は「いずくにて死に候とも墓をば身延の沢にせさせ候べく候」という遺言を残し、遺骨はここ身延山に奉ぜられました。

そんな事とは露知らず、勉強不足な私でしたが、登山道も綺麗に整備され、山全体が日蓮聖人の聖地と、この地を安住の地に選びたい、おびただしい数の無数の信者さんたちのお墓で埋め尽くされていました。

久遠寺から約2時間半で展望台に到着します。到着後は富士山や南アルプスの景色を望むことが出来ます。また登山が無理の方はロープウェイもあります。

今度来るときには予備知識をたくさん仕入れて、ゆっくり身延山久遠寺に行ってみようと思っています。