春のうららかさを感じよう

【投稿】サザエカレーで痛恨のミス

みなさんはサザエカレーって食べたことがありますか。千葉県南房総市では定番ともいえるカレーで、地元の特産品であるサザエがたっぷりと入ったカレーだ。肉が高価で買えなかった時代、サザエを代わりに使って作られたことから始まった庶民の食べ物だ。

特にサザエのゆで汁で作られたルーは、磯の香りのまろやかな仕上がりで、そのルーと歯応えのあるサザエが絶妙な味わいを醸し出す。サザエの肝を潰して入れれば、カレーにコクが出て、これがまた美味なのである。そういう私も、サザエカレーがこの世に存在するのも知らずに去年まで生きてきたのだ。

昨年の夏、房総の海に行った時「道の駅」の生け簀の中に、立派なサザエがゴロゴロ並んでいた。 地元の港に上がったメジナやイサキの刺身定食を食べた後、喜び勇んでサザエを買い、運転席の後部座席に積み込んでは一路、自宅を目指した。

夕刻、家に着くなり台所に直行し、サザエを運び込む。とれたての鮮度を逃しちゃならないので、サザエカレーの初チャレンジャーは思案したのち、殻ごと新聞紙で包んでカナヅチで割り、中身を取り出す策をとった。 むちむちのハダカの身をハサミで細切りにし、カレーの鍋に沈める。 濃い緑のしっぽも潰して一緒に混ぜて15分ほど煮た。

自分で作った憧れのサザエカレーは、想像をはるかに超える美味しさであった。 サザエの身はワタから染み出た規格外のうまみ。 そして肉のカレーにも野菜のカレーにもない、端正なサザエカレーの世界に、俺の心は激しく揺さぶられた。

サザエカレーを堪能し、しばらくして料理の本を何気なくめくっていたら「 サザエカレーは 殻付きを使う。鍋に殻付きのまま入れて茹で上げ、大切なのはその時に茹でたサザエの出汁を利用し、ゆで汁は捨てずに利用する

なんてこったーー。 殻を割って強引に身や尻尾を引きずり出したけれど、そんなことをしなくても、茹でるのが正解だったんだーー! あまりにも興奮し、俺は暴挙に出てしまったのだーー。 

でも、中身を丸ごと鍋に入れたのだから、旨味は外に逃してはいないはずだ。 自分を慰めたけれど、濃厚な煮汁を使ったカレーは、また別の味だったに違いないと少しがっかりした。

でもいつの日にか、また2度目のチャンスが巡ってくるだろう。 

3 COMMENTS

ワカメ

マンガの「サザエさん」に出てくる磯野家のカレーだと思った。

アワビも美味しいかな?贅沢💦

これ~ たぶんものすごく美味しいでしょう~💕
聞いたことはあったけど、一度も食べたこと無い💦
確かに、殻ごと煮込んだら、磯の出汁がどんどん出そう~😊
今度殻ごと煮込んだカレーに挑戦したら、また感想聞かせてくださいね~👂
でも、招待していただければ、すぐに駆け付けます~👍

美味しいんだ⁉️

私も見たことありましたけど、カレーへの固定観念を破れず買ったことはありませんでした。
肉と野菜にこだわらず、サザエが手に入ったらやってみようかな~。確かに美味しそう🏖️
しかし、殻ごと割るとはワイルドですね~🤣

ちなみに、サザエ10個でも肝は10個分入れませんよね?半分くらい?

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