12班の教室には他のクラスのメンバーがよく集まる。共学の教室なので男子、女子関係なくいろんな友達が集まって来る。中には異性を求める不届き者?もいるが…
Gチの周りにはホGを始めCホ、M鉄など強面が集まる。「おいGチ、聞いたぞ。お前朝大行くらしいな。」とホGが言うと「え、本当に?」とM鉄が聞き直す。Gチは笑いながら「誰から聞いたんだ?まあ秘密にしてる訳じゃないけどな…」と言った。
するとホGが「さぁて、俺も勉強しようかな?」と言い出したのでM鉄が「何でお前まで勉強するんだよ」と言う。ホGはニヤリと笑って「だって朝大行くには勉強しなくちゃ入れないだろ?」と言った。
「チョーデ?」周りの皆も驚いた。「お前まで何を言ってんだよ!」とM鉄が声を上げる。「俺が居ないとGチも寂しがるしな…」とGチを見ながらホGが言うとGチも笑った。「まぁ、お前は勉強出来るからな…受かるとは思うけど、で何学部行くの?」M鉄が聞いた。
「チョンギョン(政経)」と言った。「え?チョンギョンって…」「政治経済学を勉強するんだよ。」「それで卒業したらどうすんだよ」「イルクンかな?」「はあ?お前がイルクン?総連潰れるよ!」教室が笑いに包まれた。漫才の様な会話で盛り上がる中、一人KMだけは悩んでいた。
幼くして両親を失った彼女は親戚のコモブのお世話になって高校に通っている。卒業を前にしてKMは、これからの自分自身の進路についてコモブと話をした。「コモブ、幼くして両親を亡くした私たち姉弟を育ててくれてありがとう。私も高校卒業だし、これからは自分の力で生きて行こうと思っています。」と言って頭を下げた。
しばらく言葉のなかったコモブは開口一番こう言った。「いや、家を出て行くのは反対だ。まだお前は子供だ。私が面倒を見るから今まで通り家事をしっかりやりなさい。独立は許さないから!」
「えっ…」正直驚いた。(独立は許さないって…じゃあ、ずっとコモブの世話になれっていう事?私もやりたい事があるのに…)と心で思った。
KMは夜も寝れないほど悩んだ。そして近くに住むハラボジとサンチョンに相談した。サンチョンは「ひとつ言えることは、今決断しないと一生後悔するよ。難しい問題だけど、出来るだけ応援するから…」と肩を押してくれた。弟も「ヌナのやりたい様にやれば良いよ」と言ってくれた。
かくしてKMは、一世一代の決心をしてコモブの家を出る決心をする…
「コモブ…今まで育ててくれたご恩は一生忘れません。コモブに対しては両親が亡くなっても姉弟バラバラにならずに、一緒に面倒を見て貰い感謝の気持ちしかありません。でも私もやりたい事があるし、いつまでもコモブの世話にばかりなってる訳には行きません。これからはしっかり生きて行きますのでご心配しないでください。今まで本当にありがとうございました。」と書き置きを書いていると、知らず知らずに涙が出て来た。
しかし今は辛くても、後日絶対良かったと思う日が来るはず…と心に強く思った。
なけ無しの貯金10万円を握りしめ、凍り付くような寒さの中、布団とアルバム、制服とわずかな着替えをタクシーに押し込み、KMはコモブの家を飛び出した。前もって借りた十条の3帖一間のアパートに転がり込んだ。
何も無い暗い部屋に一人でいると自然と涙が出て来た。(こんなことで泣いてちゃダメ!KM、頑張るのよ!)涙を拭いた。
次の日学校に行き金先生と副担任の文先生に経緯を話した。昨晩コモブの家を出た事、自立したい事、子供が好きなのでそういう仕事がしたい事等々…担任の金先生は驚いたが副担任の文先生は「解ったわ。先生も探して見るわ。」とやさしく言ってくれた。
その日の夜、豆電球の薄暗い光の下で一人座ってるKMがいる。心細さと不安ばかりが頭に浮かんでまた涙が出て来る。
「ドンドンドン!」
静寂をを破ってドアを叩く音が響いた。KMは「ビクッ」とした。
(誰?ここは先生しか知らないのに…もしかして先生がコモブに?…)
「ドンドンドン!」
「誰?誰なの?」と恐る恐るドアを開けた。
そこには…
フィクションの様なノンフィクションの様な🤭
超クライマックスの面々ももうすぐ完結ですね。ハッピーエンドを期待します💕
さー。ドンドン叩いたのは誰でしょうか⁉️