12月2日から「健康保険証は使えなくなる」は大きな誤解

日本政府は今年の12月２日から健康保険証を廃止し、マイナ保険証への一体化を基本とする仕組みに移行するため、新聞・テレビ、ネットCM等を通じて多額の広告費を投入し、大宣伝している。

５月から７月に実施されたマイナ保険証利用促進キャンペーンでは、保険証廃止を告知した大量のチラシが医療機関が薬局側から配布され、マイナカードの作成、マイナ保険証持参の呼び掛けが盛んに行われた。異常とも言えるマイナごり押しキャンペーンの結果、こうした誤解が広がったのだ。

先日、会社に資格確認書という書類が届いた。資格確認書は、マイナ保険証を保有していない人に交付されるカードで、医療機関や薬局で保険診療を受ける際に、健康保険の資格を確認することができるが、日本政府やマスコミはそのことにほとんど触れていない。不思議でならない。

そこで１２月２日から健康保険証が使えなくなるという疑問と答えを列挙してみる。

2024年12月2日から健康保険証が使えなくなるのか？: 「24年12月2日から健康保険証が使えなくなる」は間違い。あくまで新規の発行が停止されるだけだ。12月1日までに更新発行された健康保険証の来年の更新月まで有効なので、絶対に捨てないでね。

24年12月2日以降はマイナ保険証がないと医療が受けられないのか？: そんなことはない。保険の種類により有効期限が異なるが、現行の健康保険証は24年12月2日から最大1年間有効だ。後期高齢者医療保険制度の場合は、25年7月31日まで有効で、会社員など被雇用者と家族が加入する健保組合、協会けんぽ、共済組合などは25年12月1日まで有効だ。