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【スマホ小説】ボス 37

「バカやろー!ふざけやがって!」正面の壁に取り付けたテレビに向かってリモコンを投げつけた。「ガシャーン」リモコンは壁に当たり粉々に砕けた。テレビではコメンテーターが金ハヌルの問題、特に在日の男性との関係を面白おかしく話していた。「ハァハァ…」それでも気が済まないのか机を叩いて地団駄を踏む。

ここはプサングループの常務取締役室。入口を入ると正面にデスクがあり、部屋の真ん中にはソファーセットが置かれている。デスクの上には「常務取締役김철호 」と記されたプレートが置かれている。それほど広くはないが、一つ一つが豪華な作りである。

デスクの前に仁王立ちのチョロはインターホンを押して秘書の朴を呼んだ。扉が開いて顔を出した秘書に「出かけるぞ、車!」と言った。「はい!」と言うと秘書は部屋を出て行った。

車中でもチョロのイライラは収まらない。ラジオからは金ハヌルの話題が流れている。カッとなったチョロは前の座席を蹴飛ばしながら「オイ、ラジオを消せ!この馬鹿野郎!」と怒鳴った。秘書は慌ててスイッチを切った。

その時、車が急ブレーキをかけた。「キィーッ」チョロは前につんのめった。激昂したチョロは「おい!この野郎!何してんだ?殺されたいか?」と運転席の背中を蹴飛ばしながら喚いた。「すみません!急にバイクが飛び出しまして…」と初老の運転手が言うと「テメェ、ちょっと降りろコラ」と言って車を降りると運転席のドアを開けて運転手を引き摺り出した。初老の運転手はなす術もなく引きずり出されて道路に放り出された。チョロは自分の父親ほどの運転手を足蹴りにして殴りつけた。

「コラ!運転手風情が誰の体に傷をつけようとしてるんだよ!お?この野郎!テメェはクビだ!」と言いながら蹴飛ばし続けた。秘書が慌てて出て来て「常務!落ち着いて下さい。周りが見てます」とチョロを押さえた。チョロは周りを見回した。車を停めて皆携帯のカメラを回したり眉をひそめている。

チョロは「もういい!早く運転しろよ!」と言ってうずくまる運転手をもう一度蹴飛ばして車に乗り込んだ。秘書が抱えて運転席に座らせたがとても運転を出来る状態ではない。「チッしょうがねえな。朴秘書お前がやれ」と言うと何事もなかった様に窓を開けてタバコに火を点けた。…

秘書の朴はルームミラー越しにチョロの姿を見ながら(なんて奴だ、なんて…)と湧き上がる怒りを辛うじて抑えた。助手席には運転手のおじさんが、口から血を流して唸っている。

(自分の思い通りに行かないからって…개자식 !)朴は拳を握りしめるのだった。

続く

1 COMMENT

ありがちな逆玉チンケ野郎

ほらほら、出てきた~💦 チョロチョロと~💦
性格悪すぎっ~ 逆玉のくせして~😢
んで? んで? この逆玉野郎がハヌルにちょっかい出すんですか?
間違いなくボスにぶっ飛ばされるね~👍 なんたって~ ボスだよぉ~🤦‍♂️

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