近年は巨大台風や豪雨、河川の急な増水等の災害が、あちこちとニュースで流れている。
今から4年前の2020年8月、不動産の取引時に水害のハザードマップなどを買主や借主に説明することが義務化された。具体的には、契約する書面と一緒に交付する重要事項説明書に「水防法に基づき作成された水害(洪水・雨水出水・高潮)ハザードマップを提示し、対象物件の概ねの位置を示す」ことが義務付けられた。
このような法改正があった背景は、近年、特に2018年7月豪雨や、東京都内でも記録的な降雨となって水害が発生した2019年台風19号など多くの水害の発生をもとになっている。
水害ハザードマップには、その種類により洪水、雨水出水(内水氾濫)、高潮の3種類があるが、重要事項説明書に記載が求められているのは、3種類それぞれの「水防法に基づく水害ハザードマップ」だ。
洪水ハザードマップ
洪水とは、河川流域の増水により、堤防の決壊や堤防を水が超えることで起こる水害だ。一般的に想像する川の氾濫で、その頻度は低いが、ひとたび発生すると甚大な被害を生ずる。
2019年に改定された江戸川区のハザードマップでは、表紙で「ここにいてはダメです」と都内西部や千葉県、埼玉県方面への避難を訴えたことも話題になった。東京都内では、荒川、江戸川、中川、神田川、石神井川などの河川で「洪水浸水想定区域」が指定されている。
これらの河川においては、水防法に基づく最大規模の降雨を想定した河川の洪水ハザードマップが説明対象となる。地域によっては、複数の河川の洪水ハザードマップがある場合があり、それぞれ浸水が想定されている地域が異なることに注意が必要だ。
洪水ハザードマップでは、各河川の洪水時に浸水が想定される深さのほか、「家屋倒壊等氾濫想定区域」が記載されていることがある。聞きなれない言葉であるが、同区域には以下の二種類があり、単なる浸水だけではなく家屋の倒壊・流出のおそれがある地域を示している。
- 氾濫流:洪水発生時に氾濫した水の流れが直撃して木造住宅の倒壊のおそれがある区域
- 河岸浸食:家屋の基礎を支える地盤が流出するような河岸浸食される区域。木造・非木造の建物も流失・倒壊のおそれがある区域
自治体によっては、ハザードマップに「早期立退き避難の検討が必要な区域」として示されていることもある。
重要事項説明書には、特にこうした区域に該当するかの説明は必要とされていないが、洪水ハザードマップを見る際には、浸水の深さだけではなく、建物に影響を及ぼす可能性がある区域が掲載されている場合があることを知って欲しい。
雨水出水
雨水出水とは、集中豪雨などにより雨水の量が下水道管の排水能力を上回ることにより発生する水害を示す。内水(氾濫)と呼ばれることもある。
雨水出水は、川から離れた場所や高台でも起こるケースがある。一見すると川から離れた高台の地域でも、周囲より低い場所では豪雨などにより周囲から雨水が集約され、排水能力を超えてしまうと発生するおそれがある。水害に警戒していない地域での発生も懸念される。
しかし東京都内には「雨水出水浸水想定区域」に指定された区域がないため、水防法に基づく雨水出水ハザードマップは作成されていないことから、重要事項説明書に記載が必要とはされている項目ではない。
しかし、近年では河川の洪水より高い頻度で発生し、2008年~2017年には雨水出水(内水氾濫)による全国の浸水棟数の7割弱、東京都内では被害額が7割を超えているとの統計もある。現状土地・建物の取引の際には可能な限り把握しておいた方が望ましい情報と言える。
高潮
高潮とは、台風など強い低気圧が接近した際、沿岸部において海面の水位も上昇して陸域に押し寄せる現象を指す。いったん陸地に高潮が押し寄せると、埋立地や低地などで低平な土地では甚大な高潮被害が発生することがある。
東京都内では、沿岸や河川沿いの17区に、重要事項説明において説明が必要な「高潮浸水想定区域」が指定されている。場所によっては、都内でも5~10m未満という浸水深が想定されている地域もある。
高潮は海から川沿いに侵入してくることがあるため、中央区や港区など東京湾岸の区ばかりでなく、海に面していない内陸の新宿区や目黒区でも、川沿いの一部に高潮浸水想定区域があることに注意が必要だ。
各自治体のホームページなどで、ハザードマップの有無をチェックする際には、高潮ハザードマップがないか忘れずに確認してほしい。
今日も大型の台風が来るけど💦 本当に怖いよね~最近の災害は👀
今住んでいる場所が、どんだけ危険か知っておいた方が良いよね。
でも、予想を上回るくらいの被害が出てしまうのが、最近の災害の特長だよね
もう一度身の回りを見直さないと~👀
今日は台風が近づいているね🌀
災害に気をつけよう。
今日、関東地方は凄いとニュースでやっていました。
子どもが楽しみにしていたライヴも延期が決まったそうです。こちら、信越地方ですがピーカン☀️ですよ。日本は広いね~