ジミー・カーター元米大統領が死去

第39代米大統領で、中東和平を仲介し、引退後も人権外交を展開して2002年にノーベル平和賞を受賞した民主党のジミー・カーター氏が29日、南部ジョージア州で死去した。歴代米大統領経験者で100歳の最高齢だった。

思いおこせば、1994年北朝鮮の核開発疑惑が露見した際、ＮＰＴ（核不拡散条約）体制の崩壊を懸念するクリントン政権は、北朝鮮の核施設に対する空爆の検討までしていたが、ジミー・カーター元大統領が北朝鮮を訪問し、金日成主席と会談。米朝枠組み合意をまとめ、武力行使という事態を回避したのを思い出す。

その後の米朝の枠組み合意や６か国協議を通じて、北朝鮮に核兵器や弾道ミサイルの開発を進める「時間稼ぎ」をさせてしまったとの意見もあるが、平和への尽力を惜しまなかったジミー・カーター氏。ご冥福をお祈りします。