【投稿】読書嫌いと旅行嫌いと運動嫌い

最近、よく「出版不況」と言われるが、 出版業界の不況はもうずっと続いていて、本が売れない時代になっているのは間違いない。近所の書店もどんどん減っていき、雑誌は次々と廃刊や休刊に追い込まれている。本を取り巻く未来は明るくはない。 

でもなぜこの頃私たちは、読書をしないのか。まず読書が「つらい」のだ。もし楽しかったら率先して本を読む。私も学生時代に本を読むのが苦痛だった。

高校や大学時代にあの忌々しい「金日成著作選集」を 一日何ページ読んだのかを競っていたのを思い出した。 

適当に嘘をついてごまかしてはいたが、今思うと頭に入っている文言は何一つ残っていない。要するに読書という行為は、勉強という行為の延長として捉えている人が多いのだろうか。学生時代に無理やり本を読まされたトラウマがあるのではないだろうか。

そして読書は一冊読むだけでも数時間はかかるので、そんな時間をかける行為をなぜしなくちゃいけないのかと考える人が多いという。その時間があるならネット動画を見るとか、ゲームをしているという答えが多いのだ。

また、読書よりネットの方が便利という理由もあるだろう。本のストーリーを知りたければ「まとめサイト」とか見ればいいという人も結構な数がいるそうだ。今は小説の題名を検索し、まとめサイトを読んで内容を理解する人も増えている。

そういえば、年に何回か旅行に行く私は「旅行は楽しいよ」と言ったところ、同級生の彼は「旅行に行くのが面倒だから行かない」ようなことを言っていたなぁ。

「旅行が楽しいのはわかる。でも駅に行ったり、電車に乗ったり、車を運転したりするのって辛いし、時間がかかるし、楽しくないし、不便じゃない？ 何でそこまでしてわざわざ旅行に行かなきゃいけないんだ」と。

旅行を敬遠するのも、読書を敬遠するのも同じような感じに思えてきた。こういう感じで、旅行に行く前に億劫になる事と、読書を敬遠する事は同じことかもしれない。行動する前に、辛いとか、かったるいとか、面倒だとか言うことを思わないで、まずは実行することを肝に銘じよう。

今日は雨が降っている。ジムに行って運動するのをためらっている自分がいる。 わざわざ楽しくない運動を一人でするのを億劫おっくうがっている自分と戦いながら、嫌いな運動を続けている。