9月に咲く花のように

【健康】喫煙の習慣がなくても肺がんにかかるリスク

1998年以降、がんの死因のトップは肺がんだという。 特に女性は、喫煙習慣がなくても発症する割合が多いという。 座り仕事、運動する場所、ペットの飼い方など、肺がんのリスクを高めてしまう日常生活のタブーを考えてみた。

肺がんは、がんが原因で死亡する統計の中でも群を抜いている。2022年の男性の死者は5万3279人とがんの中でも最も多く、女性も2万2933人と、がん死因の中では大腸がんに次ぐ第2位となっている。

特に肺がんの初期には自覚症状が乏しく、がんが進行し転移して初めて発覚するケースもあるので、声枯れや食べ物でむせる症状などが続いたり、咳が止まらない人などは、一度検査を受けた方がいいだろう。

自分や家族の中に喫煙者がいる

まず肺がんの要因といえばタバコだ。タバコを吸うと不必要な刺激をずっと気管支と肺に与え続けることになるので、タバコを吸わない人でも気管支炎になる場合があるが、通常は炎症による細胞の変化は修復機能が働く。しかし喫煙によって繰り返される刺激から、修復機能が破綻し、異常な細胞の暴走が起こり、がん化がおきることがあると考えられている。

近年は、加熱式タバコや電子タバコを吸う人も多いと聞くが、電子タバコも紙タバコと同様に、発がん性のある有害物質が含まれているという。なので家族に喫煙者がいれば、長い間、同じ環境のもとで他人の煙を吸い込む恐れがある。

また喫煙者がいる部屋には壁紙やジュータンにも有害物質が染み込んでいるので、家族に喫煙者がいること自体が大きなリスクになると考えた方がいいだろう。

1日7時間以上の座り仕事をしている女性は気をつけよう

続いて座ってる時間に関してだが、7時間以上座って仕事をしている女性の肺がんの罹患リスクは2.8倍に上がっているという。なぜ座ってる時間が長いほど、肺がんのリスクが上がるのか。

これは2022年にドイツやギリシャの研究者が発表した論文によるものだが、座ってる時間の長さが肥満につながり、様々ながんのリスクを高めるとしている。なので理想としては30分に1度、最低でも1時間に一度は立ち上がるようにしたいものだ。

そして肥満とは別に、女性ならではの理由もあるという。それは女性ホルモンの一種であるエストロゲンの上昇だ。エストロゲンは乳房や子宮といった女性特有の臓器だけでなく、 肺や脳、骨などの部位にも反応する。

エストロゲンは肺を正しく機能させる役割を持つ一方で、腺がんと呼ばれる肺がんの組織を広げる作用を手助けしてしまうことがあるのだ。なので座り仕事が多い女性は、エストロゲンが上昇しやすいとされ、肺がんの罹患につながると考えられる。

車通りの多い場所でジョギングやウォーキングを控えよう

次に健康のためのジョギングやウォーキングにおけるタブーだ。ウォーキング自体は、肺がんリスクを減少させる効果が期待できるが、車の通りが多い街中でランニングやウォーキングをすることは、逆に肺がんのリスクを上げてしまう。特に道路沿いを歩いている人は、知らず知らずのうちに有害な排気ガスを吸っているのだ。

運動は道路沿いを避け、公園内で行うか車の通りが少ない早朝の時間帯を狙うのがおすすめだ。

 猫や鳥を室内で飼うことにも注意が必要

そして室内でも注意が必要だ。海外の調査では。室内で猫を飼っている女性は飼っていない女性に比べて肺がんの死亡リスクが2.85倍、鳥を飼っている女性は2.67倍に上がっているという。

つまり鳥や猫を室内で飼っていることが、肺がんを誘発するというのだ。猫を飼うと室内が毛だらけになり、排泄物やカビなどのアレルゲン物質や、微粒子に曝される時間が増加する。

とはいえベッドは飼い主にとって家族も同然の存在だ。どうしても鳥や猫を室内で飼いたい人は、掃除や換気を徹底し、室内の空気を常に清潔にしておいた方がいいだろう。

上に示したタブーと向き合い、少しずつでも自分の生活を見直していくことが、肺がんから自分の体を守ることにつながると思うのだ。是非参考にしてほしい。

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本末転倒

あらゆるリスクを避けなければならない世の中。神経質になり過ぎてストレス溜めないように。ストレスで身体壊したら本末転倒。

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