「行って来るよ」Gチはアボジ、オモニそしてハルモニに挨拶して家を出た。「後から行くからね。アボジもハルモニも一緒にね」オモニが言うとGチは後ろ向きで手を振った。去年までの息子と高三になってからの息子の変わり様に一番びっくりしてるのは両親かも知れない。
遅刻の常習犯だった息子は、高三になってからは別人の様に一度も遅刻をしなかった。その上進路は、朝大に行って先生になると言い出した。驚くやら嬉しいやらで、良い意味で息子に振り回された一年だった。そんな息子の後ろ姿を頼もしげに見つめるオモニだった。
校門では「졸업생동무들을 열렬히 축하합니다 」と声がして、一年生が赤いカーネーションを胸に付けてくれ、ブラバンが「歓迎曲」を鳴らしてくれた。照れながら赤い花を付けて、教室へと急ぐ卒業生たち。黒板には「卒業写真を撮るので運動場に集合」と書いてある。全員集まったクラスから写真を撮るので中々進まない。最後に全員の写真を撮って文化会館前に集まった。
すでに父兄達は続々と集まって来る。もちろんその中には我が12班の父兄も。「卒業生入場!」とアナウンスのあと卒業生が入って来る。最後に12班が入って来ると父兄の中から一層大きい拍手が起こった。校長の挨拶、来賓の挨拶が終わる。
「卒業生の呼名を行います」静かにそしておごそかに「세상에 부럼없어라」が響く。1班、2班、3班…担任の先生が一人一人の名前を呼ぶ。「옛」と答え立ち上がる卒業生達。中には涙ぐむ子も。次は「12年間最優等」「12年間皆勤」「3年間最優等」「3年間皆勤」が表彰された。呼ばれた卒業生は誇らし気に立ち上がる。
そして、1年間の最優等と優等、皆勤賞が表彰された。「1年間皆勤賞…」とアナウンスがあり何人かの名前が呼ばれた。12班からは一番多い人数が呼ばれた。
「代表…12班Gチハッセン」
「オー!」卒業生の中から歓声が上がった。「옛!」と大きな声で答え舞台に向かって歩くGチ。舞台の上に立ち賞状を受け取り観客席を向く。ジッ~と2階を見つめる。そしてゆっくりとお辞儀をした。
2階席で孫の姿を見るハルモニは「장하다 장해」と拍手をし、アボジ、オモニの目には光るものがあった。始業式の日に誓った、卒業式で2回以上名前を呼ばれると言う目標をGチは見事に成し遂げたのだった。
最後のホームルーム。
担任の金先生、副担任の文先生が教壇に立ち最後の挨拶をしている。「一年間、みんなの成長を見て来て私は本当に幸せでした。高三の始業式の日、初めての共学で戸惑うみんなを見て、私も不安になりました。でも、パンジャンを始めとして最後の一年を輝かそうと各々が頑張りました…」
ここで声を詰まらせた先生は皆の顔を見廻して「卒業式で2回以上名前を呼ばれようと言う目標のもと今日、一人の脱落者もなく、卒業式を29人全員が迎えられた事、そしてその目標を立派に達成した…みんなを…私は誇りに思います…」感極まって言葉を詰まらせた先生は、しばらくして言葉を続けた。
「今日で皆さんは卒業…しますが、3年12班のメン…バーは、いつまでも私の教え子…です…辛い事があればいつでも訪ねて来なさい。ここは…東京朝高は…永遠に…君達の母校なのだから…」先生の両目からは涙が溢れた。
「皆さん、本当に色々あったけど、私も副担任として、もっとみんなの力になってあげられたんじゃないかと後悔しています。でも、このクラスは本当に良いクラスになりました。私も皆さんの副担任だった事を誇りに思います…」文先生も声を詰まらせた。そして「最後にみなさん、卒業おめでとう、そして…ありがとう」と声を震わせた。
Hソンを始め12班のメンバーはこの1年間にあったいろいろな出来事を思い出していた。初めて男女共学だと聞いた時の戸惑い、楽しかった修学旅行と京都の夜、士◯坊とのイザコザ、忘れられない바다모임、体育ソジョ、芸術ソジョの頑張り、学生服騒動と運動会、尾瀬の夜間登山、そして夢を掴んだ進路問題…その全ては28期の忘れられない大切な思い出である。
その日の夜、12班のメンバーは新宿の「アシ◯パーク」に集まって卒業祝賀会を行った。Hソンが乾杯の音頭を取って宴は始まった。
「カンパ〜イ」一同、並々注がれたグラスを飲み干す。宴もたけなわの中、Mリが立ち上がって言った。「みんな!3年12班は永遠に仲間よ!何年後、何十年後も同窓会しようね。年を取っても、還暦になっても…」「そうだ!3年12班マンセー‼️」
春の夜空に元気な声が響いた…
Hソン・Gチ・M道・Y男・K・哲夫・SG・Sス を始めとする男子達、Mリ・NM・C子・KM・Y子・ス◯・S子・◯スン・Eス・ソンスンを始めとする女子達…
「3年12班の愉快な面々」 続きは…
同窓会2024で会いましょう!
小説は卒業式。そして同窓会へ。絶妙なタイミングですね✌️
投稿者さんも興奮しちゃって、最後は文章がだぶついちゃってるね~😆
「アシ〇パーク」の卒業祝賀会を、どうしても強調したかったんだろうね~
そして、東天紅で続きがあるの?👀楽しみ~