【投稿】デコピンとしっぺ

テレビをつけると必ず大谷翔平選手の話題が出てくる今日この頃だが、2月末に大谷翔平もついに結婚したと、SNS上で話題となったのは記憶に新しい。まだ開幕戦前だというのにホームランを何本打ったとか、些細なことで持ちきりだ。また、大谷翔平選手の飼い犬が「デコピン」という名前だということで、日本だけでなく全米でも大騒ぎだ。

デコピンは相手のおでこを指でピンと弾くことを言う。弾くと言うが、体験者にとってほぼ強打に当たる罰で、いやいやながら受ける痛い遊びである。兄弟間や仲間内でやっても、非常にゆるい体罰であることに相違はなく、こういう遊びも近い将来なくなることが予想される。

学生時代にも、強烈に痛い一撃を持っている同級生がいた。もう名人になるとおでこだけじゃなく、体中のいたるところにとんでもない音をさせ、デコピンの嵐を浴びせてくる。

デコピンと並んで体罰級のいたずらに「しっぺ」がある。 いわゆる「しっぺ返し」という言葉で生きている「しっぺ」だ。

インターネットで調べてみたら、漢字表記で「竹箆しっぺい」と書いて、禅宗で修行する者を叩くために使う竹で作った細長い道具の意味と、人差し指と中指を揃えて相手の手首の辺りを打つこととある。座禅の時の叩くあれを「しっぺい」というのか！

学生の頃はしっぺの遊びにも名人がいて、しっぺされた部分が見事に赤く腫れ上がった。学生の頃はデコピンやしっぺも容赦がない世界で、その技を習得するために日々鍛錬していた同級生がいたほどだった。

しかし今では、こういう遊びもやはり体罰だとか、人を傷つける行為だとして、禁止してるということを聞いた。

デコピンもしっぺも、食らうまでの時間が最大の恐怖 だった。恐怖におののく相手の顔を見るのが超おもしろかった。 しかしあんな文化は、次世代に引き継いではいけない。悲劇は語り継いではいけないのだ。