今から約100年ほど前、現在の国立駅周辺は見渡す限りの雑木林でした。箱根土地株式会社(現在のプリンスホテル)と東京商科大学(現在の一橋大学)はこの雑木林に学園都市を作ることを計画、そのシンボルとして建てられたのが「赤い三角屋根」の旧国立駅舎です。そしてこの駅を「国立」として命名しました。
何で国立?それは「国分寺駅と立川駅の間に作った駅」だから。その当時は単純な発想で名前を付けてたんですね。
国立駅は1926年に開業し、80年にわたり街の発展を見守り続けましたが、中央線の高架化工事により解体されました。しかし旧駅舎の再築を願う多くの市民の声に後押しされる形で、国立市は旧駅舎をほぼ同じ場所に再築することを決めました。
生まれ変わった駅舎は待ち合わせやイベントスペースとして活用できるよう工夫されており、案内所や展示室など、訪れた人たちが自由に楽しめる空間に生まれ変わりました。
駅前からまっすぐ延びる大学通りと放射線状に延びる車道。その先は東西に延びるさくら通りの緑地帯の散歩など周辺の散歩は心が和みます。
そうそう国立市は学園都市に指定されているため駅周辺にはパチンコ店やラブホテルなどの風俗店は一切ありません。100年前にそういう規制を作ったおかげで住みやすい街が存続されているんですね。風俗に関心ある方は立川や国分寺にどうぞ。
中国の吉林大学を卒業した友人が,国立の街並みは長春(吉林省の省都)とうりふたつだと,ことあるごとに言っていました.十五年まえ,長春を訪問する機会があり,かれの説に同感しました.しらべてみたら,旧満州国の首府であった新京(現長春)の建設には,堤康次郎ひきいる箱根土地株式会社(現プリンスホテル)もかかわっていました.長春の規模にははるかに及ばないけれど,整然とした街路はそっくりです.