最後になってもうたね。最終話に全く相応しないけど堪忍やで。
うちの近くには当時映画館が2軒あったんよ。1つは〈電気館〉言うて「男はつらいよ」やら「座頭市」やら主に邦画を上映してたわ。小っさい頃から、よう観にいった記憶がある。もう1つは〈パーク劇場〉で西部劇やら洋画をよう上映しとった。フランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマやらメッチャ渋くてかぶれたもんや。
そのパーク劇場が洋画をヤメて成人映画の専門館にシフトしたんやね。ロマンポルノ全盛期の時代に乗っかったわけや。中2のある時、同じクラスに仲のいいEとGがおったんやけど、わてと3人である約束をしたんや。Eはケチ言われとったけどそうではなかった反面、Gはムッツリスケベーで下ネタにグフグフ笑うそのとおりのヤツやった。
3人の約束、それは「パーク劇場に入ろう!」やってん。入るいうてもまだガキやし、チケット買う金もないねん。でも方法は以外なところにあってんな。近所の商店街では当時、買い物の金額に応じてシールをくれたんやけど、台紙に50枚それを貼ると景品に交換してくれるんや。その景品の中には映画鑑賞券が含まれとってん。
台紙1枚で映画券1枚やから台紙3枚は必要やった。でもウチにはシール貼った台紙が4枚あってん。어머니がせっせと貯めたシールやから気おくれしたんやけど、大事な男の約束のために盗んでしもうた。でも次の段階もけっこう難儀やねん。景品と替えてくれる商店街のおばはんとの対峙や。勇気を出して台紙を突き出し「映画鑑賞券と交換して」言うたわ。
「電気館とパーク劇場のどっちや?」聞いてくるから口ごもりながら「パーク劇場」って伝えたんや。おばはんはその名を繰り返しながらチケット3枚くれて「楽しんでや」言うてましたわ。3人は恥ずかしゅうて猛ダッシュでその場を離れ自転車に飛び乗ったんや。
いざ、パーク劇場へ!
すごい勢いで自転車こいで向かった思うわ。着いた時には3人とも息ぜぇぜぇやった。入口で「チケット確認します。」言われて3人は恐る恐る出したんやけど何のおとがめもなかった。ついに3人は入場を果たしたんや!もう心臓バックバクやったで。でも、そこまでやった。「ちょっとあんたら!」って呼び止められ振り向くと大人の男女2人がウチらを睨んどんねん。
「私ら補導員やけど、あんたらまだ中学生ちゃうの?」やて。Gが思いっきり踏ん張った声で「何言うてんのウチら高1やん。」と答えたんや。「それやったら15やないの。もっとマシな言い訳せえ。んで、どこの中学生なんや?」…夢?破れて意気消チンな情けない結末やった。
でもウチらの純な約束はその後も枯れんかった。そして高2の時に〈パーク劇場〉に堂々?と入ったった! ん、何を観たかって?映画の題名は〈欲情姉妹〉やったで。今でもちゃんと覚えとる。
★おまけの1言インタビュー
編集部ー当時のその手の映画館は混んでました?
Bースカスカやったけどな座って観てないねん。
編集部ーエッ、あ、アホンダラ〜!バシッ!昨日の分も喰らえ。ボコッ!
「欲情姉妹」かぁー。
このブログなかなか振り幅広いね。
女子にはご勘弁を。🙏
男子、思春期のほろ苦い思い出に寛大なご理解を。中学の頃、みんなドキドキしてたんだよなー。
日曜の休みの早朝から笑らかしてもらったぜ。これで最終話とは少し物足りなさを感じてしまうな~。すぐにとは言わないけど続編を頼むよ。少し男子のエロがかったスケベ心って言うのかな~そんなのも少し添えて…。関西の独特なコテコテのトーク、ええで、ええで~~(笑)
日曜の朝からかましてくれますね〜
少し声を出して笑ってしまいましたよ〜😬😬
女子には分からない物がそこにはあったのでしょーね!🤣その頃の男子の顔が浮かんでくるわ〜(笑)
あっぱれ❗️
私も子供の頃の、ほろ苦く笑えちゃう思い出があります。
浅草には、当時「映画館通り」と言われるほど映画館が、10か所くらいありました。 遠い昔は、銀座よりも先に浅草が歓楽街でした。
テレビが家庭でも普及され、映画は衰退したと言われますが、自分が子供の頃は、家ではテレビ、外では映画館を彷徨いました。(勉強もせず)
小学生くらいから第1学校出身者の殆どは、しょっちゅう来ては邦画、洋画問わず映画を観に来ました。
そして映画館を「制覇」。
と言っても何のこともない、お金が無いので「タダ入り」、それも殆どすべての映画館で。
例えば「東宝」(当時、怪獣映画・ゴジラなど)では、一人がチケットを買って入り、裏口へ周り、非常口を開け待機してた仲間を引き入れる。
とある映画館には、裏口から地下道を通じ、スクリーンの横から客席へ。 座ってほっとして観たら、なんと!? 成人映画(洋物)、仲間と間違え隣の人に「これ成人映画じゃない?」と言ったら、「うるせー」と大人に叱られる始末。 さすがに直ぐ抜けだしました。
あと一度は、日曜日にある人に誘われ、やはり「タダ入り」。
2階の特別席を狙い、裏の外壁の排水溝をよじ登ったのですが、競馬など立ち飲みのお客さん達に見られ、子供心にも恥ずかしかった。
2階の窓から飛び込んだ先が、なんと女性トイレ、焦りました。
ついでに言うなら、浅草にはストリップ劇場が当時「ロック座」、「フランス座」とあり、自分の幼馴染(小学生当時)が、意を決したのか、突然入口を「正面突破」(勿論タダ入り)、すぐに摘み出されました。
東京にも、こんな話がありました。笑
「こんな話もあるでぇ~」、続編を期待します。
六区の風さん、お見事!
さすが「第一軍団」。第一の同級生達の顔が思い浮かびますよ(笑)。
まるで映画🎬のワンシーンだな。
六区の風さんの話し、続きが聞きたくなった。
少し話しがそれますが、「裏口から入る」の部分に私の青春アンテナが反応してしまいました📡😊 朝高の部活の一貫で、かの有名なアメリカのNBA🏀の試合観戦の為に代々木第2体育館に毎年行きました。部員全員です。立ち見でしたが、本場のプレーに皆で興奮して楽しみました。が、その時の入り口は決まって「非常口」でした。笑 ソンベ1人が先に入り、中から私達全員を誘導してくれるのです。なんて後輩思いの良いソンベ・・・ 次の日から私達の練習には、NBAの公式ボール🏀が追加され、皆で宝物の様に扱いました。🤣 (ボ、ボ、ボールまで❗🤣)