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【思い出】ピョンヤンで会ったスイス人

D氏に二年半ぶりに会った。D氏は朝鮮で農業の研究をしていたスイス人。(年齢はだいたい五才くらい上かな…)

彼と初めて出会ったのは、今から三年半前のピョンヤンホテルのロビーだった。

彼のほうから「ヘロー」と声をかけてきた。笑顔で「ヘロー」と返すと、「ピョンヤンホテルには在日朝鮮人がたくさん来ている。君もそうでしょ」と始まり、お互いがなぜピョンヤンにいるのかなどの話をかわすと、驚いたことに、彼は10年以上にわたって朝鮮で農業研究をおこなってきたということだった。

「10年ってすごい。しかもなんや、朝鮮語を話せるんだな」と安堵したのも束の間、朝鮮語を使ってみたら困った顔をされて、「全然通じまへん」のそぶりだった。色んな意味で世の中にはこんな人もいるのだな(笑)と思いながら、立ち話をして、連絡先を交換した。

その後、二年半のあいだ、ちょこちょこと連絡を取り合っていたのだが、急に「日本に行くので君に会いたい」とメールが入り、東京駅で再会した。

その頃は、つわりで、正直めちゃくちゃ気持ち悪かったけど、ダーリンの休みが重なったのはよかった(ダーリンの英語能力は私より数段上(笑)。

ちょっとだけお茶…のつもりが、完全に盛り上がり、お好み焼き屋さんに移動し、ご飯まで一緒に。彼が10年以上の朝鮮滞在中に撮り続けたという写真を見せてくれたのだが、これを形容するのに「魅力」という言葉以外はみつからないくらい綺麗だった。

農場の朝靄、失敗作の農作物とツヤツヤした農作物、産まれたばかりの四ツ子のヤギ、農作業にたずさわる朝鮮の人々の笑顔。自身が魅了されなければ撮れないし、被写体が心を許さなければ撮れない写真たちだった。

D氏の話によると、朝鮮の農業従事者の十数名をスイスの実家に招いて、交流もしたらしい。彼の母はそれ以来、近所で一番のキムチを作れるようになったということだ(笑)。

朝鮮半島北部の地名のほとんどを知りつくし、その地質を把握し、農業の喜びを語り、恋愛話になると顔を赤らめ、朝鮮での経験を語り尽くしてくれたD氏。東京のどまんなかで聞く朝鮮語(韓国語ではなく)は、なんだか実に、爽快だった。

「新婚旅行は何度行ってもいいものだから、今度スイスにも来て」って言ってくれた。いつか必ず行こう、息子も連れて。

2 COMMENTS

そのスイス人は独身?

不思議な体験談ですね~😊
でも、ダーリンが不在中に? 外人とディナーまで? しかも恋愛話まで?💦
しかも、三年半前に北を訪問??? で、連絡先を交換?😘
怪しいぞぉ~ とても怪しいぞぉ~😢
そして、その後は進展が無かったのかな? このことはダーリンは知っているのかな?
ドロドロ劇に発展しないことを祈ります~👏 余計なお世話っ💦

豚たま

誰でも友達になれちゃうんですね。羨ましい。私は初対面の人とは目も合わせられないです。

農業研究と言いますが、指導もしているのでは?朝鮮では教える事もいっぱいあるでしょうね。日本からも専門家を派遣出来る日が来ることを願う。

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