私が韓非子(子とは先生くらいの意味、尊称であって名前ではありません)に初めて出会ったのは中学3年生の時。「矛盾」という言葉の成り立ちを習った時でした。
その時は、言葉というものは理由があって成り立っているのかという新鮮な興味を感じた位でした。しかし、何故か韓非のことが忘れられず、彼は私の頭の隅にいました。
高校3年生の時に「韓非子」を読み、彼の凄まじい生涯を知り、ますます興味を持つようになりました。加えて、彼の素晴らしい文章力。名文家と言ってしまっては、余りにもありきたりすぎる、言葉の破壊力。
疑問すら抱くことを許されない、有無を言わせぬ圧倒的な説得力に衝撃を受けました。
中国を史上初めて統一した秦の始皇帝は「韓非子」を読み、彼に会えるなら命も惜しくないと言ったと伝えられています。始皇帝は韓非が同時代の人物、すなわち生きているとは知らなかったのです。始皇帝は、韓非が生きていると知ると、韓非に会う為にあらゆる手立てを使いました。
韓非の始皇帝への謁見が実現しました。始皇帝の喜びは如何ほどだったでしょうか。ところが非情にも韓非は吃音(どもり)だったのです。韓非の素晴らしい文章。ところが眼前の韓非は…?
皇帝は失望しましたが、それでも韓非のすばらしい思想が損なわれることは有りませんでした。しかし、当時秦の宰相をしていたのは韓非と伴に荀子の下で学んでいた学友の李斯でした。李斯は、韓非の能力を誰よりも知る人物です。始皇帝が韓非を重用したら自分の立場は? 李斯は始皇帝に…
韓非の運命は? 皆さんの想像どおりの結末を迎えてしまいました。
へぇ~ 吃音だったんですか~?😞 残念~
と言うか、自分のハンディーを、しっかり克服したんでしょうね~ 文章で👍
しかし、権力争いは、恨みつらみや嫉妬から生まれる争いは、どこも一緒ですね~💦
韓非子、じっくり読んでみようかな~
なるほど、そういう解釈も有るんですね。吃音なので、言葉では人を説得出来ない。人を説得するには、他の人々が書けないような文章力で説得するしかない。イヤー、考えたことありませんでした。韓非の名文は吃音が故だった。流石、先生!!
韓非を超えてますね。
名前は知っていましたが、この投稿記事で興味が湧いてきました。初心者におすすめの書籍があれば、教えて下さい。
東洋のマキャベリと言われる韓非ですが、マキャベリは韓非より1700年位後の人物です。マキャベリを西洋の韓非と呼んで欲しいものです。西洋中心の発想ですね。話が逸れましたが、韓非を読もうとする人は堅物なのか、出版社も読者を絞っているのか、残念ながら韓非に関してソフトに書かれている書物を書店で見たことは無いですね。