【投稿】アメリカの本音

1950年に朝鮮戦争が勃発し、同族同士が殺しあう内戦が始まった。李承晩はすぐ漢江大橋を爆破し釜山に逃げ、さらに山口県に亡命政権を置きたいと日本に伝えてきた。トップがそんなだから末端も逃げ腰になる。

白人は本来、黒色や黄色と直には戦わない。 有色人種と戦って勝ったところで名誉にもならないという考え方だ。

第二次大戦時、英国はそのためにインド兵を前面に出し、米軍はフィリピン兵を養成した。しかし、日本軍がシンガポールを攻略してインド兵をやっつけたら、パーシバルはあっさり降参してしまったのだ。有色人種と戦って勝ったところで名誉にもならないと考えたのだろう。

朝鮮で動乱が起きた時も当初、米軍には備えはなかった。米軍は自ら攻撃の矢面に立ち、多くの戦死者が出る。何で黄色い朝鮮人同士の戦いに、米兵が血を流すのかと米世論は騒ぎ立てた。

こんな時に頼りになる強い軍隊がいた。それはかつての日本軍だった。第一次大戦では青島のドイツ軍を制し、シベリア出兵も頼めた。しかしアメリカは、その日本軍を消滅させるため、日本に憲法を押し付けたばかりだった。日本さえ倒せば、第三世界で白人国家に楯突く国などないと、思い込んでいたからだ。

そこでアメリカ政府は、そこを何とかしろとマッカーサーに命じた。日本を再軍備させて、米軍に代わって朝鮮に送り込んで、黄色人同士で平定させようと考える。

しかし、吉田茂もしたたかだった。あんたが押し付けた平和憲法があるから、私たちは戦えないと答えた。米軍の戦死者は増え続ける。今度はダレスが交渉に来たが答えは同じだった。そのうちベトナムもキナ臭くなってきた。

そしてベトナム戦争が始まり、戦争は20年間続いた。米兵5万8000人が死んだのだ。そして70年代、米国がアジアのパートナーに選んだ中国が、実は飛んだ食わせ者だったことがわかってくる。

この国はベトナムを懲罰するとか偉そうなことを言っては、逆にコテンパンにやられた。それに懲りて今度は、ウイグルやチベットなどの弱い国を痛めつけて、強国気分に浸っている。スリランカやソロモン諸島には親切に金を貸し付け、焦げ付くと居座って領土を奪い取る。

そんな中国が習近平の下、米国から盗み集めた最先端技術で、最近は宇宙兵器まで作り出し、今度はプーチンと同じ侵略ごっこを始める気でいる。いっぽう北の将軍様は、経済制裁を受けているにもかかわらず、せっせと核兵器を作っている。

北の将軍様は本当に戦争を始める気なのか。朝鮮戦争では米兵が3万人、朝鮮人民軍はその10倍の30万人が死亡したとされる。戦争で犠牲になるのは兵士だけではない。民間人の犠牲や離散家族の人数は計り知れないのだ。最近はロシアの軍事情報を盗み集めて、戦術核攻撃潜水艦も完成させたという。

こういうきな臭い話になってくると、必ずと言っていいほどアメリカは、日本への期待をにじませる。「核先制反撃能力」を持った日本の軍事力を増強するため、惜しみない技術供与と武器を供給している。もちろんお金はちゃんと頂いている。

でも、白人の根本は変わってないのだ。朝鮮とベトナムでこっぴどく戦死者を出したお国柄なので、黄色人種同士を戦わせて、自分は高見の見物をしようと目論んではいないだろうか。

かつてのフィリピン兵を養成したように…。