ハヌルは日本に着いた。(ボス氏がいる日本…何か空気も違う感じがする。そこからボス氏が出て来るような…んな訳ないよね)ウキウキするハヌルを横目で見ながらチは「ヒャン、目的を間違えないでね。あくまで仕事が優先よ。プライベートを優先しないようにね…」と心配そうに言った。
空港では早速記者達が寄ってきて質問攻めだ。
「今回の試写会参加は配給側からですか?もしかしてハヌルさんから?」「何日滞在するんですか?」「滞在中にあのBARに行く予定はありますか?」「例の男性とは会うんですか?」…矢の様に質問を浴びせるがハヌルとチは一切無視して車に乗り込んだ。
「ヒャン見たでしょ。後、後ろを見て」と後ろを指差した。車が何台も追いかけて来る。「多分ホテルにも何人か張り付いてる筈よ。本当に注意してね。ようやく騒ぎも収まってきたのにここでぶり返したら元も子もないからね」と切実に話した。
ハヌルは「わかってるわよ」とぶっきら棒に答えた。(フフ〜ン、今晩こっそり抜け出して『ファラン』に行くもん)ハヌルは心の中でほくそ笑んだ。
ホテルに着いてフロントに向かう。所々に記者らしき人物が見受けられた。「予約しておいたチですが…」と言うとフロント係がルームキーをくれた。「あれ?私のは?」とハヌルがチに聞いた。チはニヤリと笑って「今回は私と相部屋よ。これは社長命令」と言うと歩き出した。ハヌルは呆然とチを見た。(何よ〜予定が台無しじゃない…)チは鼻歌混じりでエレベーターに乗った。
部屋は広々としたスイートルームだ。ベッドルームも二つありリビングらしき部屋も広く、2人で使うにも持て余す程だ。大きな窓が部屋の一面にあり、開けるとベランダになっている。大画面のテレビが設置され、部屋の真ん中には立派なソファーが置いてある。そのソファーに座りながらチは「その出口側は私が使うわね。ヒャンはそっちの奥の大きい方を使ってね」と言った。
(何よ、出口に近い方をあなたが使ったら出れないじゃない、本当に…)それでもめげないハヌルは携帯で「ファラン」に電話をかけた。
「プルルル、プルルル…」呼び出し音が鳴った。(いやだ、なんかドキドキして来たわ)携帯を持つ手が震える。「はい、ファランです」聞き覚えのある声だ。「あ、テスさんですか?私…あの…」と言うとテスは「あ〜、ちょっとお待ち下さい」と言うと暫く沈黙があった。おそらくボスに話してるのだろう。
すると「すみません。いま手を離せないので…という事です。重ねてすみません」と言って電話を切った。「何よ、折角電話したのに…」と拍子抜けしたが(ま、いいか。明日の試写会の招待状は送ったし…明日は会えるし話も出来るわ)と残念さを紛らわした。
続く
ハヌルちゃん~ 完全にボスにはまっちゃったね~😍
ボスの、そんなそっけない態度が、余計に女心をくすぐるんだよね~😊
私なら、嬉しくって、その場で電話で30分は話し込んじゃう💦 うざぁ😂
もうファランの周りには、文春たちが張り込んでるよね💦
んで? んで? 再会できるの? この二人は~?😍
この~、くすぐり上手~💖
作者も同じ手で奥様を口説いた~😍