【健康】気をつけるべきは「意欲の低下」

世界保健機関(WHO)では、65歳以上の人を高齢者と定義している。しかし65歳はおろか、70代の人も今や自分のことを「老人」だとは思っていない。

70代の人が自分を老人だと思わないのは、体が元気なことに加えて、周囲と比較した時の感覚的なものも大きい。はっきり言って70代は、脳機能もすぐには問題がないという。記憶力が本格的に低下していくのは70代の後半からだ。

今や日本だけでなく世界でも「脳活」や「脳トレ」のブームがあった。その結果80代になっても数独を毎日やると、回答に要する時間が短縮されることが分かっている。

ただ、脳トレにも注意点があるという。 それは脳トレを一生懸命やっても、高いスコアを取るのに必要な能力だけが鍛えられてしまい、機能が全体的に向上するわけではないということを理解する必要がある。

脳を全般的に元気に保ちたいのであれば、脳だけ使うのは不十分だ。会話もすれば計算もするというように、総合的な脳の使い方を知っておくべきだと思う。仕事やボランティア活動に従事したりして、生産的な活動に脳を使った方が、より脳は元気になるという。

しかし、脳や体を使う意欲は40代から落ち始める。意欲が低下する原因は、この年代から徐々に始まる。つまり普段から脳を使っていないと意欲が落ちてしまい、脳全体や体の機能も慣れていってしまうのだ。では何をすると脳にいいのか。

一つ目は クリエイティブ。想像するということは他の動物では見られない活動だ。 二つ目は予想外のことが起きた時には、嫌がらずに対処することだ。行きつけの店にしか行かないとか、同じ著者の本しか読まないなどは、それは脳を使えていないサインかもしれない。

意識的に新しいことにチャレンジすることが、意欲を引き起こし、脳や体を元気に保つことにつながるぞ。