【投稿】私のデート相手

近頃の私は、デートが日課になりました。待ち合わせの時間は夕方の5時。場所は最寄り駅に近い商店街です。午後の4時を過ぎると支度に取り掛かかりウキウキしちゃいます。いつも私が先に着いて「そろそろ来るかしら～」とソワソワします。

駅の方から歩いてくる人並みの中にその姿が見えると、大きく手を振ってしまいます。私に気付いた彼は、一目散に走り寄ってきます。リードを持つ飼い主さんを引っ張りながら…。

彼は7歳半のゴールデンレトリバー。とても頭のいい子なんです。私は用意してきたタッパーを開けて鳥のささみの茹でたのを取り出すと、嬉しそうに食べてくれます。私も同じ種類の犬を以前飼ってたので、すっかり仲良くなれちゃいます。

むかし、わが家にはいつも犬がいました。昔は雑種ばかりで、庭で飼って家の中にあげることもなかったし、ご飯だって人間の食べ残した残飯に、味噌汁をかけてかき回したものだけを与えていました。でも時代は変わって、お犬様も洋風な名前が増えてきました。

私がラブラドールレトリバーのオスを飼い始めたのはだいぶ前のことですが、一緒に散歩したり、部屋の中で一緒に過ごしたり、朝刊を持ってきたりしてくれました。ご褒美にビスケットをあげるのが習慣になって、何か運べば美味しいものをもらえると考えたようです。

家の中にある、布巾だのスリッパだのを、私の前へ咥えてきて、おねだりをするようになりました。その無邪気さがまた可愛くて可愛くて…！

でも、その犬も15歳で死んでしまいました。あまりに悲しくなってしまったので、また犬を飼いたくて仕方がありません。本当は大きな庭があれば、虐待されている犬をみんな連れてきて一緒に住むことができるでしょう。でも、もう60を過ぎてしまったので私が先に死んだら、その後、誰が面倒を見るのか。

大きい犬が好きだから、ライオンを買ってみたいな～、ネコ科ですけれどもね。

でもライオンと暮らしたら、私は次の日にはもうこの世にいないかもしれませんね（笑）