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【投稿】なぜ声を大にしない?米軍基地のPFAS汚染問題

2016年に米軍嘉手納基地周辺の河川や浄水場で、有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたことを沖縄県が公表した時、日本国内では沖縄の基地問題の一つという捉え方だった。

その後2020年に普天間飛行場からPFASを含む泡消火剤が大量に住宅街に漏れた時には、地下水へのPFAS汚染の懸念がすでに日常生活の隅々に広がっていることを知って驚いた記憶がある。

有機フッ素化合物(PFAS) 泡消火剤や撥水はっすい加工品などに使われる合成化学物質の総称。水や油をはじく性質があり、1950年代から家庭や空港などで泡消火剤や塗料、フライパンのコーティング等、広く使われていたが、自然分解されにくく、人や動物の体内に蓄積されやすい。がんや心疾患による死亡リスク上昇との関連や、出生体重が減少する恐れが指摘され、近年、国際的に使用の禁止や規制が進む。国内では20年に暫定目標値として、PFOSとPFOAの合計を水道水1リットル当たり50ナノグラム以下と設定した。

2022年になって、三沢基地や横須賀基地、厚木基地の地下水からそれぞれPFASが検出され、昨年7月には横田基地でもPFASの漏出があったことを防衛省が発表して、東京都の住民は事の重大さにようやく気づき始めた。

しかもこうした汚染問題に不可欠な原因究明や汚染物質の除去、さらには被害の補償と再発防止策といった対策の前に、日米地位協定いう難物が立ちふさがっている不条理を今更ながらに思い知らされた格好である。

PFASは様々な工場や泡消火剤で使用されているものだが、1990年代に入って発がん性が懸念されるようになり、2010年には日本でも一部の製造や輸入等が禁止され、2022年には水質汚濁防止法の指定物質になった。特に多摩地域から溢れ出ている地下水の中にPFASが基準値以上に含まれて検出されているのが、問題になっている。

沖縄県は、汚染源特定のための米軍基地への立ち入り調査を、今まで何回も申請してきたが、全て門前払いだった。このため県はこれまで汚染対策に32億円を支出し、今後10年間にさらに80億円以上の対策費が必要という。

一方で米軍は米国内の基地周辺の汚染問題は極めて敏感で、水質調査を始め、汚染源の除去や閉鎖、PFASを含む泡消火剤の代替品の開発などを積極的に行っているが、日本での汚染は放置され続けている。日本の住民は米軍にとっては人間の数には入っていないということなのだろうか。またそれを追認しているのが、日本の政府である。

近年問題になっているこのPFASの汚染に関しては、ドイツやベルギー、韓国でも調査が行われているが、なぜか日本では行われていないのだ。これほどまでに日本が無視され続けているのは、日本政府がアメリカ政府に対し立ち入り調査を要求しないからであり、またこの問題に対し、日本国民が怒りの声を上げないからである。

東京都はこの問題に関して、地下から溢れ出しているPFASは、人の体に入ることはないと言っているが、汚染された地下水を多量に含んで育つ農産物には含まれてないのだろうか、甚だ疑問である。

岸田さんは、裏金議員の処分も、政治資金規制法の改正も、伸び腰のまま訪米で目くらましをし、在日米軍基地のPFAS汚染を放置して、アメリカ議会で日米関係の一層の強化を謳うというのは、日本の国民軽視もここに極まれりである。

2 COMMENTS

NOと言えない日本💦

なんせ、日本はアメリカの属国だから、強くは言えないだろうね💦
しかし、米軍の基地のかなでは、何をしてるのか?さっぱり分からないよね💦
東京湾の横須賀で、空母や潜水艦を修理してるのも、知らない人多いし~😢

ジャイアン&スネオ

米軍からしたら、お前ら守ってやってんだからブツブツ言うな❗️日本からしたら事を荒げて親分の機嫌を傷いたくない。なのでしょう。
ジャイアンとスネオだな。

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