지영이는 보았다(第4弾)その9

中国大連のあのオフィスに、김재광が暗号メールで問い合わせた件に対する返信が彼のバソコンに届いた。解読すると〈그 일은 끝남. 중지 하달 접수됨〉とあった。(あの野郎、余計なことさせやがって!)

なので、チヨンのスマホの電源が一瞬入り、その所在が仙台だと確認したことをあの男には知らせなかった。男がまた来たらスマホを投げつけてやる!これからは何びとの邪魔立てなく、同窓会ブログに専念できる。さて、どういった企画が良いかな?今日もここに来る영주と意見を戦わせよう…

チヨンは上野ABABの斜め向かいにある交番にいる。ここ数日、知らない男に部屋を覗かれたり尾行されたりして怖いと届け出たのだ。チヨンが韓国大使館に籍を置いていることを知った警察は色めき立った。日韓関係が微妙な時期に彼女が事件に巻き込まれたりしたら警察のメンツは丸潰れと言わんばかりだ。

チヨンは裏口から出された。あの男はチヨンが交番に入ったので、意味が分からず立ち尽くしていた。男の前と後ろに回り込んだ警察は彼の肩を叩き職務質問する。男は訛りのキツイ日本語でシドロモドロで答えた刹那、身を翻し逃げようとした。程なく身柄を押さえられ交番に連行と相成った。

男の身元を調べると、とんだ副産物が出てきた。中国国籍所持者でオーバーステイが判明したのだ。男に待つのは入管の取り調べと強制送還だけだ。チヨンにも男についての質問はあったが、形式的なモノだった。功名心を満たしたい欲望を抑えきれず、チヨンに拘った挙げ句がこのザマだ。

男にとってのより大きな憂いは送還後の運命だろう。チヨンは自分に及ぶ魔の手を振り払ったばかりか、相手に痛打を浴びせたことに満足げだ。身を守る為の孤独な戦いに勝利した自分を褒め称えたいぐらいだった。男の逮捕で김が知らせてくれた危険を除去出来たと信じたい。警戒心は怠るなと喝を入れることも忘れない。

しかし、チヨンの本当の試練はこれからだ。彼女は味方に監視されていることを知らない。それは、彼女の揚げ足を取り、工作任務から弾き出すための陰謀の序曲だ。それを主導しているのは審問会にいたあのゾンビに他ならない…

続く