ゲームは一進一退の好ゲームだ。テクニカルな東京とパワープレーの愛知。東京の切込み隊長のRが攻撃を仕掛け、エースのOがポイントを取ると言うスタイルに対して、平均身長で5㎝もたかい高さを生かして、空中戦でポイントをあげる愛知と対照的なスタイルだった。
前半戦はお互いがっぷり四つから始まったが、大黒柱のKのいない東京は徐々に押され始めた。
2年生のPも頑張ってはいるが、やはり技術と経験でKにはまだ及ばなかった。相手は得意の空中戦を仕掛ける為ロングシュートを打って来る。
外れる。
「リバウンド!」
ゴール下でボールを追ってた選手達が敵味方入り乱れて一斉にジャンプする。ボールが遠い…
「クソッ!」Pは歯を食いしばって手を伸ばすが、ボールに届かない。相手の手がボールを奪って行く。そこから点数を取られ点差がついて来た。
「ピィー!」
東京22-32愛知と10点のビハインドで前半が終了した。
ハーフタイム。
息が上がる選手達を前に監督は黙っている。キャプテンのRが口を開く。
「スクリーンアウトをしっかりやろう。特にP、気合いで負けてるぞ!相手はお前が穴だと決め付けてお前の所ばかり攻撃して来てる。分かってるだろ?」
きつい言葉だった。Pは下を向いて唇を噛み締める。
Rは続ける。「苦しいのは分かってる。だけどここが正念場だ!俺達が死ぬ程の練習を積み重ねて来たのは春の屈辱を晴らす為だろ?気合い入れて行こう!」「はい!」
「ピィー!」ホイッスルが鳴った。後半戦が始まる。監督がPを呼び止めた。
「P、相手の8番がいつもお前を狙ってやって来てるぞ。相手はガタイが大きいからなめて来てるんだ。お前のスクリーンアウトはまだ腰が高い。悪いクセが出てるぞ!体をしっかり密着して腰を落として相手の動きを封じろ。あと10分だけ踏ん張れ! …うちにはまだKがいる!」
「はい!」Pは力強く答えた。(そうだ、基本に忠実に!を忘れてた。そして…俺の後ろにはK先輩がいる。あと10分!死ぬ気で頑張るぞ!)
後半戦が始まっても愛知は、穴だと見たPを狙って、ロングシュートを多発して来る。「リバウンド!」 再び声がかかる。
相手の8番の動きを見ていたPは、リングにバウンドしてボールが落ちて来るタイミングを見計らって腰を落とし、相手の前に立ち塞がった。(腰を落として体を密着!動きを封じろ!)Pは心で基本を反復しながらスクリーンアウトで、相手の動きをブロックした。
ボールが落ちて来た。
Pは(今だ!)とジャンプしてリバウンドを制した。「速攻!」PからRへ渡ったボールは前線に控えてたOへと廻った。
「ガン!」豪快なダンクが炸裂した。「ヨッシャー!」東京の反撃が始まった。
Pがゴール下を守りRが切込みOが決める。いつもの東京のスタイルに戻って来た。10点差あったスコアも8、6、5点と縮まって来た。しかし大柄な体を相手にスクリーンアウトをかけてリバウンドを制して来たPの体力も限界に近づいて来た。息が上がるし目も霞む…
Pは汗で滲む目を擦り、電光掲示板を見た。(残り11分。あと少しだ…)Kがアップをする姿が見えた。Pは気力でリング下を守る。
「リバウンドー!」
Pは最後の力を振り絞ってジャンプをするとボールを掴み懐に包み込んだ。と、その上にバランスを崩した愛知の選手が倒れ込んで来た。
「ピィッ!」ホイッスルが鳴りプレーが止まった。
Pは立ち上がれなかった。軽い脳震とうか?監督が駆け寄り声を掛けたら目を開けたが、試合の続行は無理だ。
「選手交代します!」監督が声を上げてKを指差して審判とスコアラーに告げた。
「K、行けるか?足首は大丈夫か?」「はい、テーピングでしっかり固定してます。」「よし!最後の10分だ!悔いのない戦いをして来い。」と監督はKの尻を叩いた。
点差は6点、時間は10分。
「十分だ!逆転して優勝だ!」
ジャンプボールでゲームは再開された…
スクリーンショットって何のこと?バスケやったこと無いから分からない💦
スラムダンクも読んでないし💦
でも、高校生でダンクシュートもやっちゃうんだね~👀すごい~
そして残り10分でドラマが起きたのかな?残り1秒で、ちょ~ロングシュートが決まった~😊なんてことになったら嬉しいのにね~
しあいを見ていた様な細かい描写🏀脱帽です😊✌️