先日、仕事の打ち合わせで世田谷へ、場所は世田谷区役所の近くだったのですが、午前の打ち合わせが1時間で終わってしまい午後まで2時間以上もあり近くを散歩しようかと…。
なんだか立派な建物、学校か?と思ったら・・あらあらサグァン大ではないですか、こんなとこにあったんだーと思いきや、チアリーディングっぽい女子たちがそれらしい格好で練習に励んでますね。幸せな時代という一つの光景を見るようでしたが、あまり見ていると不審者に見られそうなので車へ…。
車に戻って、さてどうしよかと思いながら、普段見ないようにしているスマホを開き(私は少し目が悪いのでなるべくスマホは見ないようにしているんです)そういえば同窓生ブログがあったな〜見てみよう。
実はブログが新しくなってから初めて見ました。中でもちょっと驚いた記事が「本当にあった怖い話24」でした。たまたま、サグァン大の目と鼻の先の車の中で、こういう記事を見るとは単なる偶然だろうけど、半世紀前の出来事が鮮明に蘇ってきました。
中1か中2の頃、私のプモニムは新宿歌舞伎町で仕事をしていました。たまに手伝いに呼ばれるんです。夏休みや日曜であれば私服で行きますが、平日の学校帰りはもちろん学生服で。
新宿駅で山手線を降りて、階段を下って右の方が歌舞伎町方面の東口改札。そちらに向かおうと思った時、反対側の西口改札の方から、大きな吠えるような叫び声が…。
何だろうと思い興味本位で近づくと、提灯?行列?何だ?改札付近まで行ったとき、あっ!クッサグァンだ…大学生がめちゃくちゃ沢山いる、50人以上…。
前後左右に2m間隔で整列し、大股で仁王立ち、右手にはなぜか提灯。提灯にはクッサグァンの文字←勿論漢字!
列の前方で上級生らしき人物が気合の掛け声
上級生 「お前らっ!☆×△!気合入れろっ☆△#*」
下級生 「押忍ッ、押忍ッ、押忍ッ」
上級生 「◯◯さんの挨拶だ」
◯◯ 「いいかーっ!☆×△#×△」
下級生 「押忍ッ、押忍ッ、押忍ッ」
新宿西口地下広場いっぱいに響き渡る声に、周囲は誰も近寄らず、異様な雰囲気に包まれていたことを憶えてます。早く戻った方がいいと思ったかどうか?と、その時
ツカッ、ツカッ、ツカッと近づく大生が・・やばい、やられるかもっ!?
大生 「お前っ、朝鮮かっ!?」
中坊 「…」(緊張して言葉が出ない)
大生 「中坊ならいい!行けっ!」
そそくさと東口に向かって歩き出します。この団体の中に高校生がいたかは解らないですが、見る限り大学生。高校生がいたとすれば、後列の方にいたのかな??
中坊から見れば大学生は大人。(誰から見ても大人ですが・・)中にはオヤジみたいのもいるわけで、つい1年くらい前まで小学生だった丸坊主のちっこい中学生に、大学生が手を出すはずもないのに「やばいっ」って思ったのはやはり時代ですね。
私には姉がいて小4の時、姉は朝高の1年でした。高校生になって帰ってくるなり、「3年のオッパたち格好いい、みんなすごく背が高くて格好いいー」、キャピキャピってな感じでほざいてました。
そのうちに「今日学校の帰りに男の子たちが十条の駅で、ホームとか線路とかそこらじゅうで喧嘩してて『てめー、このやろー』って電車も遅れて…」みたいな話をするようになる訳です。
あの頃は、朝高生と日高生の衝突が一番激しい時代で、赤羽線が止まる程度はニュースにもならないくらい日常茶飯事だったのでしょう。
私も小学生の頃からニュースとかで見ていたので、中学に上がった頃にはサグァンは敵なのだと漠然と認識していて、それが目の前に50人以上もいたので「やばいっ!」って思ったのかも知れません。そもそも私はそっち系のイケイケではなく平和主義者です。
まさかあれが待ち伏せだったとは・・新宿駅西口改札で見たあの光景、あの気合の入れ方は尋常ではなかったのは確かで、これから朝高生と一戦交えるという彼らなりの緊張を吹き飛ばす為の儀式のようなものだったのでしょうか…。
逆の立場になればわかりやすいですね、朝高という相手は根性があって強いのもいるし、ましてや絶対に逃げない。自分たちといえば、仲間がいつ逃げるかもわからないわけで、圧倒的に数的に有利な状況でないと無理というもの。実際、私が高校1、2年の頃にもサグァン坊と何回か遭遇したのですが、相手はほぼ逃げてました。
それにしてもすぐ裏に交番があり、あの異様な状況を警察が放置していたのは解せないですね。私がいなくなったその後に朝高先輩たちと衝突していたのかと思うと(この日でないこともありえますが…)これはこれですごいことだな〜と思うわけです。
普通の待ち伏せという感じではなく、あまりに人数が多いので堂々と待ち構えているという感じ。「本当にあった怖い話24」の記事にも出ているとおりあれは間違いなく50人以上いたでしょう。
私は中学の頃、新宿で数人から数十人(MAX20数人)くらいは幾度か見たことがあります。しかし西口のそれはやはり迫力が違ってました。
これから起きるであろう出来事を暗示しているかのような、一種独特な異様な雰囲気だったのは中坊なりに感じたのですが、その時はその後に起きたことは知らず、約半世紀が過ぎて「そうだったのか」と今更ながら思うのです。
池袋方面からの山手線を降りて階段下ると西口改札は近く、そこにずらーっ並んでいる蛇腹を、階段を下りた朝高先輩たちから見えないはずもなく、あの大人数をめがけて突っ込んでいったのでしょう多分!
これがニュースになっていたとは知りませんでしたが、すっかり記憶の奥に沈んでいたものが蘇ってきたので書いてみました。
本来なら「本当にあった怖い話24」のコメント欄に上げるべきですが、既に受け付けていないということなので、こちらに投稿させていただきます。
ついでの話「本当にあった怖い話13」この記事の〈ぎんざNOW!〉は生で見てました。カメラが客席側で立っている蛇腹3人くらいを撮らえた瞬間、そのうちの1人が「アサコー見てっかー」と吠えたんですねー。
その後、朝高生達がその人物だけは絶対に許さないと怒りまくって、血眼になって探しているとの情報が本人にも入ったらしく、怖くなって耐えられず学校を辞めたらしいです。