お尻が危機的状況に

今年11月に完成予定の新築住宅の打ち合わせでのことなんですが、工務店から「ここ１～２か月、温水便座が全く入荷できなくなってまして。年内いっぱい入るかどうか判らない」とのこと。

「おいおい、便器がなくて生活できないじゃん、どうするのよ！！」

今トイレ業界は温水洗浄便座の入荷が止まっていて、品薄状態になってます。新築物件には新しい便座は必要ですよね。それが確保できなくなるなど、建築業界は厳しい状況になっています。

品薄の理由はTOTOのウォシュレット。ベトナムでの製品や部品が調達できないということで、部品などを生産しているベトナム工場が稼働していない。首都ハノイでは現在、新型コロナの影響で鉄道は完全にストップしています。いわゆる「ロックダウン」の真っ最中なのです。

その影響で一部の工場が稼働せず、ウォシュレットの生産にも影響が出ているというのです。基本的に外出は禁止され、防護服を着た公安などが街中を監視している状況なんです。

ベトナムのロックダウンをきっかけに、「お尻の影響」は広がっています。パナソニックやリクシルなど、大手の温水洗浄便座も注文が殺到し品不足の状態に。これもウォシュレットの遅れが背景にあるとみられています。

同じ現象が起きているのが給湯器です。こちらもベトナムの工場が停止しているため、納期の未定や遅延が相次いでいるんです。

「住まい」・「食」とくれば影響は「衣服」にも。ユニクロでは、今秋に販売予定だったセーターやスウェットなど４種類の秋冬商品が発売延期になりました。ベトナムの工場で生産や物流が止まっていることが原因だといいます。

ベトナムによって支えられている「日本の衣食住」。しばらくは現地の感染状況に左右されそうですね。とりあえず新品のトイレの便座が入らなかった場合には中古で代用するしか無いのかと考えています。