子供の頃のテレビアニメといえば「巨人の星」がある。テレビアニメ「巨人の星」は1968年の3月から1971年の9月まで放送された。その後は、「新・巨人の星」「新・巨人の星Ⅱ」というのがテレビで放送されたが、やはり鮮明に残っているのは第一作目の「巨人の星」だ。
初放映が68年と言うと、まだ私達が小学生の頃で、アボジに至ってはそのアニメに登場する星一徹と同じくらいの歳ではなかろうかと思う。
土曜の夜は、テレビの前で並んで座り「巨人の星」を夢中でみた。そして番組が終わると、アボジはグローブとボールを持って表の道に出る。俺も自分のグローブを握り、その後に続いた。
「バシーン!」
「もっと真ん中になげんかい!」
普段の口調と少し違うのは、アボジの身体にさっき観た星一徹が降臨しているからだ。俺を星飛雄馬に見立ててのキャッチボールが始まる。
その後はアボジと家の近所の銭湯へ行く。家の小さなお風呂と違い、大きな湯船に浸れるので嬉しかったけど、俺は何よりもその脱衣場の壁に所狭しと貼ってある、エロ映画のポスターが見たかった。
今では考えられない光景だが、昭和40年代はそれがノーマルだった。毎度エッチな画像を小学生の頭に焼き付けては、その残像を頭に描いたものだ。
大リーグボール1号が花形満より無残にも打ち砕かれた頃だった。俺は仲の良かった同級生の C からある情報を掴んだ。「何も銭湯に行かなくてもポスターは見れるよ」という朗報だった。
Cの家は、銭湯にほど近いところにあった。なので「こっそり家を抜け出して見に行ってる」とも言った。そのお宝は銭湯の脇で、板塀が続く路地裏に、日中でもほとんど人通りがないところだった。その板塀に一枚だけ公開中のポスターが貼ってあるらしいのだ。
「今夜観に行くつもりだけど、お前も来る?」
Cの甘~いお誘いを断る理由はなかった。
生まれて初めてのいわゆる夜遊びに、俺はドキドキしながら約束の銭湯が終わる11時を待った。現場近くに着くと「こっちだ、こっち」というCの声が聞こえ少しほっとしたが、 この暗さでは肝心のポスターがよく見えないのではと思った。
そんな俺の心配を察したCは、「大丈夫、任せといて」と言って、懐中電灯をポケットから差し出して見せた。さすがはプロである。
懐中電灯に照らされたポスターは黒い板塀に囲われて貼ってあった。こんな間近で、しかも気兼ねせずにじっくり鑑賞するのは初めてだったので「ほーう」とつい声を漏らしてしまった。すると機嫌を良くしたCは「他のポスターも見る?」と妙なことを聞いてきた。
「だって、これ1枚しかないでしょ」と言うと、実はこの下にお宝がどっさり埋まってるんだよ」と言って今度はポスターの右上の角に光を向けた。そこには何度も爪で引っかいたような跡があって、幾重もの層ができているのが見て取れた。
脱衣場の張り替えとは違い、新作のポスターは旧作のポスターの上に貼り重ねられていたのだ。しばらくたってCは「だめだ、強力な接着剤で貼ってあって、剥がれんなー!」
俺はあの時のCの悔しい言葉が未だ脳裏から忘れられず、 エロ映画館のポスターを見るとその記憶が甦る。
アボジに、矯正ギブスは付けられなかったですか?🤭でも、エロポスターは、見ちゃいけないと思いながら、横目でチラチラ見ましたね👀とても刺激的でした😅
生まれ育った浅草にはエロ映画館、ストリップ劇場と小学校時代からポスター👙がいつも満開でした🍌中学生の頃は少し変装して成人映画🎬を観てたなーこの時のエロ精神は63歳になっても変わらないなー😍オークラ劇場の今のポスター気になるなー👙