【日常】腹式呼吸について

気分を落ち着かせるために、腹式呼吸は大変有効です。普段の呼吸は胸でしますが、下腹部・丹田(たんでん)に気を集中させることは、各種武道でも強調しています。気力がみなぎってきます。初めは慣れないと思いますが、何度かやっているうちにできるようになります。普段の呼吸でも下腹を意識しておくと、体調も良くなってくるはずです。

①肩幅ほど足を開いてリラックスして立つか、椅子やベッドに浅めに腰かけて、リラックスして行ってください。

②身体の力を抜き、軽く目を閉じるか、半開きにする。舌先を上の前歯の裏側の歯ぐきに軽く当てる。
※舌の動きが難しければ、舌は意識しなくてもかまいません。

③鼻からゆっくり息を吸う。その際、下腹をふくらませるように、へその下部分「丹田」に空気を取り入れる。

④舌先を通常の位置に戻しながら、口からゆっくり息を吐く。下腹の空気はためたままとし、胸にたまった空気だけを吐き出す意識で行う。

⑤5分ほど②〜④の深呼吸を続けていると、舌の裏側に唾液がたまる。漢方では、これを「津液(しんえき)」という栄養物質として考える。この唾液を、あたかも固形物を味わうような意識で、3回に分けてゆっくりと飲み込む。
※5分以内に唾液がたまるようであれば、その都度3回に分けて飲み込む。腹式呼吸法に慣れてくると、唾液のたまり具合がゆっくりになるので、その場合は10分に1回くらいで飲みこみます。