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介護のジカン―姑編⑳

姑が無事に退院した。肩の骨をボルトで固定したので左腕は上まであがらないが、それでも身体は健康だ。いや、相変わらずの高血圧、高血糖値なので決して健康とは言えないのだろうが、いたって元気なのだ。

もうひとつうれしい知らせが届いた。数年間待たされた特別老人ホームの入居が決まったのである。私と夫は心から喜んだ。介護から解放される喜びももちろんだが、姑本人にとっても、それが最良であることを父の経験から知っているからである。

だが、夫の兄弟たちの考えは違っていた。
義弟1:オモニを老人ホームに入れるなんて、姥捨て山じゃないか。ひどいぞ。
義弟2:ヒョンニムならオモニをちゃんと見てくれると思ったのに…がっかりだよ
義姉:オモニが可哀想よ。でも、しかたないんじゃない?
夫:お前たち、施設がどれだけ快適か分かってるのか? それにお前たち何回オモニに会いにきた? みんな事情はあると思うけど、冷たいのはお前たちのほうじゃないか?
義姉:そうね。考えてみれば、施設のほうが安心だわ。お嫁さんも解放されるし。兄弟会議で長男に任せたんだから、長男に従いましょう
ハンメ失踪事件の時から義姉は私たちの味方になってくれていた。結局、義姉の口添えで義弟たちも渋々了承した。やれやれ。