日本では暑さが増してくると、「冷やし中華始めました」の張り紙やのぼりを街の中華料理店で見かけるようになりますよね。でも韓国にも、夏限定の麺料理があるのをご存知でしょうか。 それが 「コングッス(豆乳麺)」です。コングッスというのは、よく冷えた「豆」のスープで食べる、麺料理です。
韓国では初夏から夏の間しか食べられない季節料理。「コングッス開始!」という貼り紙を見つけると、夏の訪れを感じるそうです。
「コングッス」がいつ頃から食べられたのか。はっきりは分かりませんが、1730年頃に実学者の李瀷が書いた「星湖僿説には「大豆は庶民の重要なたんぱく源として利用され、豆スープが嗜好品として根付いた」とあります。当時は石臼で煮た大豆を挽いて豆乳を豆腐にし、残ったおからを煮てスープを作っていたそうです。
また、1800年代後半に刊行された料理書「是議全書」では、「大豆を水でふやかしてゆがいて挽き、ザルで濾して塩で味を調えた後、小麦の麺を入れる」と書き残されています。この時の料理名は麺入りにも関わらず、「コングッ(豆乳スープ)」だったようです。
1970年代に入ると、電化製品が次々と開発され、この時代に登場したミキサーが「コングッ」の人気に一役買うことになります。
それまで豆乳を作るため「大豆をゆでて石臼でひいてザルで濾す」という手間が大きな負担だったのですが、ミキサーが開発されたことで、瞬時に豆乳が作れるようになりました。
その後、1987年には随筆家のチョ・プンヘンが「豆乳に麺を入れて食べるのは韓国ならでは」というコラムを新聞に寄稿したことから、このコングッス料理が定着したみたいです。
では、今風の韓国式の本格的なコングッスのスープの作り方をお話しておきますね!
まずは乾燥大豆をさっと洗ってから、半日ほど水に浸けておきます。その後、鍋や圧力鍋で煮てから煮汁など水分を加えつつミキサーにかけます。この時、ごまや松の実なども一緒にミキサーにかけると、より香ばしいスープになります。出来上がったスープは冷蔵庫で冷やします。
もう少し簡単なやり方は、大豆の水煮を使う方法です。水煮と水をミキサーにかけるという点以外は同じです。大豆のコクという点では圧倒的に乾燥大豆を使った方が美味しいみたいですが、どの方法を選ぶかは時間と相談しつつお試しください。
今日はちょっとユニークなコングッスをご紹介しておこうと思います。
コングッスには、ゆで卵、きゅうり、トマトを具としてのせるのが一般的ですが、韓国の南に位置する慶尚南道の晋州では、全く具をのせません。完全に麺と豆乳スープだけなんです。また、スープには生産地域を限定したこだわりの大豆しか使わないそうです。
私は現地では食べたことがありませんが、韓国のブログを見ていると、スープはとろみが強くて濃厚。まるでクリームパスタのようです。人によっては途中で飽きてしまう場合があるので、おかずとして出るキムチを途中で入れて味変すると、最後までおいしく食べられるそうですよ。
この晋州のコングッス。その土地で味わうのが一番ですが、じつはソウルにも「晋州コングッス」で有名なお店があるんです。本場と同じスタイルで、本当に麺と豆乳スープだけ!なんですよ。
もしソウルに行かれる機会がありましたらぜひ「晋州会館」で真っ白なコングッスを召し上がってみてください。
涼しそうな麺ですね~ 美味しそう~
調整豆乳じゃダメなのかな?💦
昔オモニが豆のドロドロのスープを作ってくれた記憶がある😁まさにドロドロだったけど、美味しかった💓
豆乳苦手なんだよな…
一回だけ食べてみよう。