高校時代、通学電車の行き帰りが一緒で親しくなった同じ組のA。家が同じ沿線沿いにあったので、休日にはよく遊ぶようになった。
「彼女を紹介してくれよ」
「お前こそ紹介しろよ」
どちらも彼女などできるはずがなかったので、それが逆に仲を深めていったとも言える。
そんなAが二輪のバイクの免許を取得し、中古のバイクを買って現われた。私も免許が欲しかったが、誕生日が早生まれなので免許が取れなかった。
それからは学期末のテストの前日になると、Aは「ちゃんと勉強するか偵察に来た」と、冗談めかして、バイクに乗ってうちの家に来るようになった。
大抵は深夜1時頃、静かな町中にエンジン音が鳴り響いたかと思うと、俺の部屋の前で停車し、サッシの窓をコンコンとノックしてくる。
俺も待ち構えていたので、サッシの窓を半分開けて「すぐ外に出るから」と、まるでAとデートしているような気分で深夜のドライブだ。
二階で寝ているはずの親は、たぶん気づいていただろうが、こっそり家を抜け出して渡されたメットを被り、バイクの後部座席にまたがってAの腰にしがみついた。
「今夜はどこら辺まで行ってナンパしようか?」
ナンパもしたことがないくせに、少しワイルドな口調で言いながらバイクを加速し、静かな街を突っ走った。当然のことながら翌日のテストは全く駄目だった。
そんなある日。その夜は試験の前日でもなく、冬休みに入って間もない頃だった。朝から雪がちらつくとても寒い日のことだ。
サッシ窓を叩く音で目を覚ました俺は、恐る恐る窓を開けた。すると外から「助かった、いないと思った」と、いつものようにバイクにまたがったAが言った。
「寝てたよ、何時だと思ってんの?」
不意な訪問に、少し迷惑そうな声で返す俺に「すまんすまん、今夜、泊まるところがないから、お前ん家に泊めてもらおうかと思って」と、突然なことを言う。
半分開けたサッシ窓からは、いつものAの顔しか見えなかったが、その時何か様子がおかしいと思って、窓から乗り出すように顔を出したらなんと、バイクの後部座席に女子の姿が!
「ホテル行くお金持ってないから、何もしないから泊めてくれよ!なぁ~」
それ以来Aは来なくなった。もし俺があの時泊めていたなら、Aは必ずうちの家でしたと思うんだよな。
なんか意味深な思い出ですね💦👀
時は、高1の頃ですか?
そして、その同級生は高校を卒業したのかな?
東天紅には来ていたのかな?
もちろん投稿者は東天紅に居たよね~👀
話しの続報があれば教えてください~👂