【投稿】お願いだから急かせないで

この頃は、便利な世の中になったと実感しているこの頃。外出をしている時も、つねにお財布を持ち歩くことがなくなった。

家に帰ってからは、見たいドラマをいつでも見れるようになった。過去に人気だった名作も Netflix でいつでも見れるし、友人に勧められた「イカゲーム」も、いつでも観れるのだ。結局、夜中の2時3時まで、テレビの前にいることになる。

ひとえに私がこれほど大量のドラマを鑑賞できるのも、内蔵されたテレビの録画機能のおかげとネットの普及である。新しい液晶テレビを買った時に、この文明の利器がついていたのだ。おかげでワンタッチで、録画することができる。

今までは、録画の仕方がよく分からず、夫や子供に頭を下げて頼んでいた。そもそも私は機械とは相性が悪く、うまく使えた試しがない。そうは言ってもこの時代、もうネットとは無縁に生きていくことはできず、いまの私は確実に進化をした。

もうだいぶ前のことだが、 夫がスマホの中におサイフケータイのアプリを入れておいてくれた。おかげで小さな支払いや交通機関の利用も全て Suica でＯＫになる。

初めて駅のチケットでなく、スマホをかざして改札口を通った時の誇らしさは、今でも覚えている（笑）

「私だってできるじゃん」そう思ったものだ。

しかし心配なこともある。この頃はセルフレジをやらせるコンビニやスーパーが増えてきた。しかし情けないほど上手くできない。バーコードの読み取りが失敗したりしたらどうしよう、そういう時は万引きで捕まってしまうのだろうか、そんなことを考えると、買い物のたびにドキドキしてしまうことが多いのだ。

最近は Suica を使うことには慣れてきたが、 場所によってはpaypay のみというところも多い。仕方なく現金で払おうとすると、店員さんの「チッ！」という心の舌打ちを聞いたような気がしてならない。

おにぎり屋さんで、お昼を買おうとしたのは、おとといのこと。カートを引いた年配の女性が、よろよろと私の前に立った。その方はものすごく迷っておにぎりを3個選んだ。そしてひじきのパックを一つ。

若い店員さんが年配の女性を見かねて、手前のものを機械的に取ってカートに入れた。

すると「そうじゃない！」と年配の女性の厳しい声。

「右から2列目、あなたが今、手に取ったものは、前から二つ目。こちらの方が豆が多いの！」

そうだ、ゆっくり選んで何が悪い、と私は思った。人に迷惑をかけまいと、おどおどしながらみんな生きてる。 Suicaだのpaypay だので、一瞬たりとも立ち止まることが許されない世の中。そんなのおかしいじゃんと、私は言いたくなるのです。