【投稿】恋心と勘違いする高齢者

私達もあと3年もすれば、高齢者の仲間入りだ。日本はいま高齢化がどんどん加速していて、人口の4人に1人が65歳以上だそうです。そんなことを思う今日この頃ですが、先日テレビでこんな特集が組まれてました。

番組によると、2020年のストーカー被害の相談件数は2万189件。その中で60代以上によるストーカーの被害は約1割に該当してます。高齢者のストーカー行為はここ10年で４倍に増加したといいます。

「思いが綴られたメール」が届く

再現VTRでは、ある女性のケースを紹介。習い事の先生をやっていた原田さん(仮名)にストーカー行為をしたのは６０代の男性生徒だ。レッスンの連絡でメールアドレスを交換したところ、思いが綴られたメールが届くようになったという。

断ってもメールは止まらない。上司を交えて男性と話し合いを開き、メールを止め、レッスンにも出ないように伝えた。しかし男性は、「メールは辞めるがレッスンは出たい」と懇願する。

それでもメールが止まなかったため、警察に相談し、男性は退会させられた。ストーカー行為は終わったかに思えたが、2年後、またしても男性が自宅前に現れる。警察を呼び、その後に裁判の構えを見せたところ、ようやく収まったといいます。

高齢者の場合は、『お付き合いしてほしい』と言ったところを拒絶され、そこから粘り強く頑張るという気持ちになってどんどん燃えるタイプが多いのだそうです。

SNSから住所を割り出す高齢者

中には、SNSを悪用してストーカー行為を行うケースもあるそうです。

スーパーで働く三田さん(仮名)にストーカー行為を働いたのは、常連客の６５歳の男性。 愛想良く対応していたところ、男性は段々馴れ馴れしくなってくる。ちょうど時を同じくして、三田さんの自宅前には送り主不明の花束が置かれるようになった。

気味が悪くなり、マンションの管理人に「花束を置く人を見たら教えて」と頼んだところ、後日見せられた写真に写っていたのは、その常連客の男性だった。スーパーのレシートに印字された担当者の名前をネットで検索し、フェイスブックを探り、その写真から自宅を割り出していたのだ。

「やめてもらえませんか」と訴えても、付きまといは続いた。警察官の友人に付き添ってもらい、話し合いをしたところ、「金を渡す時に手を握ってその気がある振りをしたのは彼女のほうだ」と身勝手な主張を繰り返したという。和解とはなったものの、帰り際に「怖がらせるつもりはなかった。思いつく限りロマンチックなアプローチをしたはずだった」と話していたそうだ。

親切心を恋心と勘違い？

男女との触れあいが不慣れな高齢者が、ちょっとした事で勘違いに陥るケースって結構多いみたいですね。スーパーで働いているパートの女性も「高齢者のストーカーはレジをしてるとわかる。手を握られたりとか…そのままにしておいたらラブレターもらったりしたからねー」また他の女性は「客だから親切にしただけなのに、勘違いする男っていっぱいいるんだよね。話通じないし妄想激しいし、本当に気味悪いです。」

一方で「寂しさが原因の一つでしょうか」と指摘する人も。久し振りに人と触れ合ったことが原因で発展してしまう行為なのであれば、高齢者を孤立させないことが対策となるのかもしれないですね。

老人の被害妄想は”男が色欲、女が物欲”

また、原因は解明されていませんが、性別によって妄想の種類が異なるそうです。男性は「妻が浮気している」という色欲がらみ、女性は「嫁に財布を盗られた」という物欲がらみが多いのだそう。まあ、そういう兆候があったらご用心。精神科に診てもらうなり、早めの対処が必要かもしれません。私達もいつそうなるかわかりませんが、ならない事を祈っています。