1本の樹にもー新米教師奮闘記㊳

3学期が始まった。正月を家で迎えた学生たちが爽やかな表情で登校してきた。ミョンジャが、いの一番にヒョングに報告に来た。「ソンセンニム、明けましておめでとうございます」「おうミョンジャ、明けましておめでとう。どうだ?話はうまく進んでるか?」「実は…アボジに何回か話したんやけど、言葉を濁すばかりで答えてくれへんねん。話を避けてる感じです」「そうか…。よし、分かった。ソンセンニムまた話してみるから心配するな」

ある程度予想はしていた。だが、これぐらいでへこたれるわけには行かない。ヒョングは正月明けから再び電話攻勢を始めた。「あ、もしもし、アボジですか?この前お願いした件ですが…」ガチャッ!最近では電話で話すことさえままならない。

(これじゃラチが明かないな…。よし、来週の連休を利用して直談判に行くか〜)ヒョングはカレンダーを観ながらミョンジャの家に再度訪問することにした。

「ミョンジャ、来週の連休に再度家庭訪問してアボジと話すよ」ヒョングがミョンジャにそう告げると、ミョンジャは毅然と言った。「ソンセンニム、私も一緒に行きます。今まで私は親に気を使ってあまり本音を言わんかったんです。小さい時から寄宿舎に入って離れとったから、遠慮してたんかもしれません。だけど、今度だけはちゃんと向き合うて、納得いくまで話したいんです」

「そうか、分かった。じゃあ、バレーボールの時みたいにストレートにアタックしてみろ」「はい!」

それを聞いていたチョンファがたまらず言った。「ヒョング先生、私もご一緒させてください。なんか、もう他人事とは思えなくて…。私なんか何の力にもならんやろうけど、味方は1人でも多いほうがええちゃいます?」「それはうれしいけど… 休みなのにいいの?」「はい!ぜひ!」「じゃあ、お願いしようか」2人のやりとりがほほえましくて、ミョンジャが隣でクスっと笑った。