初夏のうららかさを感じよう

「五十四の瞳」観てきました

文学座11月公演、鄭義信作「五十四の瞳」の初日の舞台。やはり鄭義信の人気は高く、コロナ禍でもほぼ満席。客席に座りながら「舞台初日って、俳優さんたちはすごく緊張するんだろうなぁ~」と思いながら開演を待つ。

やがて照明が暗くなり、いよいよ開演。舞台は瀬戸内海に浮かぶ小さな島の朝鮮学校だ。

1948年から1968年までの在日同胞の激動の歴史が、島の生活の中心にある朝鮮学校で描かれる。

“日本人も通う朝鮮学校”という鄭義信流のユニークな発想だが、違和感はまったくない。過去、実際にそういう学校があったというから驚きだ。

4.24教育闘争、朝鮮学校閉鎖令、共和国への帰国事業、日韓条約における在日同胞の法的地位、北と南、民団と総連の対立など在日同胞を取り巻いてきた難しい歴史を島の生活として人間的に見事に描いている。

政治や思想、民族は違っても、“島の朝鮮学校”はそれぞれの個性を認め尊重し合える場所。そして島のみんなの拠り所となっている。

今後観る人たちのためにあまり内容は語らないが、面白かったのは朝鮮学校の教師が不倫していたり、日本人とつき合っていたりすること。そして主役であるはずの“五十四の瞳”(子供たち)が1人も出ないのもさすが鄭義信。

ウリハッキョに通わなかった鄭義信と日本人の伝統ある劇団の文学座が、朝鮮学校と在日の歴史を肯定的に描いてくれていたのがうれしかった。

逆にウリハッキョを卒業した自分たちがもっと頑張らないといけないと感じさせてくれた2時間半だった。


文学座公演 『 五十四の瞳 』
作:鄭 義信
演出:松本祐子
日程:2020年11月6日(金)~11月15日(日)
会場:紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

3 COMMENTS

ジュン

1948〜1968年までの20年間の話、、、
戦後〜朝鮮戦争〜帰国事業などの出来事の中で小さな島にある朝鮮学校を中心に朝鮮人と日本人の繋がりを内容たっぷりに描いてましたよ。出演者全員のバックグランドとそれぞれの人間関係、歴史の流れの中でゆれ動く人生、、、
色んな要素と主張がたっぷり詰まった物語!力強い役者さん達の演技が光る悲喜交々の舞台❣️とても良い作品でした。

私も頑張ろう~(^-^)/

たった今 観終わりました。
最後の「안녕하세요~」の言葉に
涙が溢れて止まりません。
在日の色々な出来事や歴史や感情や思いが沢山詰まった作品でした。
演者さんたちが本当に素晴らしい。
無条件で心の奥底が揺さぶられる
とても良い作品でした。
エンディングで「ありがとう~❣️」と
大声で何度も叫びました。
心の中で・・・

世界広がる💕

同級生の映画好きな人と話しました。映画は是非映画館で見た方が良いよと言っていました。そうでしょうね。中々出来ないけど、年に数回なら行けなくも無いのでこれからはそうしようと思いました。
観劇も楽しそう。
この舞台は特に内容が私たちの胸に迫るものがあるのだと感想を聞いてわかりました。
話しの内容も去ることながら、生の舞台なら映画館の大画面同様に迫力や臨場感があり、感動もひとしおなのでしょうね。
観劇も映画も。あーー、どんどん忙しくなりそう⤴️

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