장호の執拗なツッコミに、その都度「ないない」と反応するやり取りが続いていた。話は見えなくても、ジンスの女性関係の事だと感じとれるから、ミミは不愉快になる。それは嫉妬の始まりで、ジンスの気を引かねばと彼女をヒートアップさせる。
ミミがふてくされたようにしてるので、ジンスは장호がカラオケで歌っている合間に「ミミ는 내 꺼」と言ったり、「난 니 꺼」と媚びるように体を寄せたりしてご機嫌をとる。ナナもつまんなそうにしているので、ジンスは下ネタ話をする。話の流れがフェチに及んだ時、ミミが「오빠들은 여자 몸의 어느 パーツに感じちゃいますか」と、変なチャンポン言葉で質問を投げかけた。
장호は、すかさず젖가슴と答えたのでマザコンと一蹴された。ジンスはフルヌードのシルエットがたまらないと言った。장호が「お前は裸見たいだけだろ」と貶すとジンスは「正解!」と返してみたり。その後この席ではゲームが始まった。
<007>や<쥐를 잡자>ゲーム。敗者は一気飲みしたり、勝者からモノマネやポーズを強要されたりする。だが、ジンスはミミに別の提案を内緒でしてみる。「내가 지면 너가 좋은 날에 둘이서 식사 가자. 대신 너가 지면 フルヌードシルエット다.각오해」とささやくと彼女はプッと吹き出しながら「그래」と承諾した。ゲームはジンスの一人勝ちで終わった。
ミミと目を合わせると、彼女は口を尖らせながらウインクを強めにした。この日の飲み会は、ジンスのねらい通り気分転換になった。장호に현주との再会の秘密を明かしたのはミステイクかも知れないが、話した事で気が楽になったのは確かだった…
平常心を取り戻しビジネスライクな日常を再起動させたジンスは、新規契約先を求めて営業に拍車をかけていた。현주とは、先細りではあるがメールで繋がっていた。そんな日々の中でも、かかってくるミミからの電話は和みを与えてくれる。
ある土曜日の昼頃の事。ジンスが休日返上で事務所で書類を整理しているとミミから連絡があった。「오빠, 오늘 휴일이지?」と聞くので「事務所で作業中」と答えた。すると「오빠の事務所遊び行っていい?」と意外な質問が返ってきた。ジンスは一瞬答えに躊躇したが「場所わかるの?本当に来るなら도시락買ってきてよ。
費用はあげるから」と返すと、「前にもらった名刺あるよ。じゃ行くね。오빠 기다려〜」と電話を切った。彼女は日暮里のマンションで共同生活をしているらしいから来ることはたやすいだろう。ジンスは作業に戻った。夕方には帰って休むつもりだから、ミミの来るこないはどっちでもいい位の感覚しかない。でも空腹感はかなり強かったので弁当は食べたい…
続く