春のうららかさを感じよう

ジンスーMy love ④

현주は大阪朝高時代から열성자だった。なので朝大入学当初からクラスで役職を担い학습과 조직생활をリードしていた。歌も上手で芸術公演がある度女声重唱のレギュラーメンバーで舞台に立ちソロパートも難なくこなしていた。

容姿端麗ではないが朝鮮美人的でその민족적 맛이 人気を博していた。片やジンスは成績平凡で조직생할は冷めた目で接し問題視されない程度に付き合っていた。何かと目立っている현주はジンスのあざけりの対象ですらあった。현주が頑張ろうと訴えかけてきたり、この件をどう思うかと意見を求めてきたら「그건 너의 몫이다. 수고〜」と軽くあしらった事も一度や二度ではない。でもジンスがそれを憶えてる事自体현주の存在が決して小さくなかった証だろう。

현주は時に鋭い指摘をしたり思った事をズバッと言うジンスを決して嫌いではなかった。二人のケミストリーは悪くなかったのだ。当時モテていた彼女は色んな男から声をかけられ夜교실に呼び出され告白されたりもした。返事を迫られ困った彼女が相談を持ちかけたのがジンスだった。彼女の会話に出たどってん焼の記憶がそれだ。彼は忘れていたがおかげで「自分の意思をハッキリ伝えるべきだ」と意見した事がどってん焼と共に蘇った。

男女の仲でもないのに二人で食事したことが懐かしい。二人の会話は過去体験の見方や考え方が違えど、お互いの記憶を愉快に補足しあっていた。店が混み合ってきたので二人は席を立つ。ジンスはある思いに囚われながら会計を済ました。


(현주は何故会いに来たのだろう?)
是非聞いてみたいがまだ時間はあるから後回しにしよう。현주は「잘 먹었다.다음은 내가 낸다.알았지?」と強調する。ジンスは현주を驚かせてやろうと彼女が知らない世界に誘う。

新橋駅にほど近い銀座の裏通りにあるSOULバーで二人の二次会が始まる。70年代の黒人音楽がガンガン鳴り響きダンスもOKなイカしたお店。현주は目を丸くしながら「こんなん初めてやわ〜」とはしゃいでいる。フロアでは何人かが踊っていた。

席につくなりジンスはモスコミュールとソルティドッグをさくっとオーダーした。サプライズ効果はあったけど音楽がうるさ過ぎて会話が聞き取れない。ジンスはある曲がなるととっさにフロアに出て踊りだした。最初현주は爆笑するがリズムに乗ってそれらしくステップを踏むジンスにやがてポカンとしてしまう。

「レッツ ダンス」と言いながらジンスは彼女をフロアに引っ張りだす。対面で両手を掴みサウンドに合わせて体を揺らしたりするので현주もそれにならった。スローテンポのバラード曲が流れ店の照明が暗くなる。ジンスは彼女をチークダンスに誘ったが「イヤや」と軽くかわされシュンとなった…

         続く