北アルプス連峰が一度に見渡せて景色がいい山は常念岳。常念岳を攻略するコースは一般的には上高地から入り蝶ヶ岳を経由して登るか、燕岳から入るコースなどの代表的なコースがあります。でもお互い時間に余裕がないので深夜発一泊二日で常念岳を直接登ることを計画しました。
さてどのコースで行くか悩んだ末、普段は登りではあまり使わない三股から前常念岳を経て登るコースを選択します。深夜に待ち合わせ、夜通し中央高速をひた走り、安曇野から林道を走ります。出発点に到着する5分前にクマに遭遇。こちらは車の中でしたが恐怖感が倍増します。クマよけの鈴も持参しないままの登山開始です。いやな予感…。
今日のコースは直接登るのも味気ないので、少し険しい道を選択しました。でもこれが間違いだった。6時から登山して13時半には到着する予定が大幅に変更を余儀なくされました。
険しい登りが延々と続きます。
同級生Lは疲労困憊で歩くのがやっと。もう頂上は目前だけど今日の登頂は断念です。
常念小屋に宿泊です。同級生Lは部屋に倒れ込むようにして30秒でイビキかいてました(笑)
次の日は雲一つない快晴に恵まれました。でも同級生Lはすでに頂上までの登頂の意欲は失せてしまいました。
結局一人登頂となりました。
頂上からは北アルプスを初め、八ヶ岳連峰や富士山、南には乗鞍岳、木曽御岳山まで360度のパノラマでした。
さて、登頂を終えて山小屋に戻って同級生Lと相談しましたが、Lは来た道をそのまま戻るのは勘弁してほしいとのこと。仕方なく下山の最短ルートの一ノ沢ま下山、タクシーを呼んでもらい、そこから車が駐車してある出発点まで迂回してもらいました。
やはり登山の事前計画は念入りに進めるも、不意な事故やロスも計算しながら臨機応変に計画を練り直す勇気も必要だと感じた登山でした。
期日 2015年8某日 1:00自宅出発→6:00三股→常念小屋16:00
翌日 常念小屋8:00発→一ノ瀬登山口12:30着
常念岳とは懐かしい。東京朝高1年の時に社会人山岳会に入り、初めての夏山合宿で登りました。行程は中房温泉から入り燕岳(つばくろだけ)、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳、横尾と抜けるコース。
1日目は快晴で気持ちよく燕岳の白い花崗岩のイルカ岩などを楽しめましたが、2日目からは激しい雨降り。燕岳の燕山荘(えんざんそう)横のテントの中で停滞(行動しない)すると思いきやリーダーの「でっぱーつ(出発)」の一声。荷造りを終え雨の中をひたすら歩きました。途中、常念岳の登り手前のゴーロ帯(岩がごろごろしている地帯)でガスがかかり視界が利かず道に迷い、コンパスとビニール袋中の地図とにらめっこで元の道に戻っての常念岳登頂となりました。
小屋まで下って今夜は小屋泊まりだろうと思っていたら「テント設営します。」とのことで、雨の中濡れながらテント泊となりました。男性3名、女性2名の新人主体パーティーでしたが、新人は特に雨の中の山行に慣らさせるためにそのようにしたと後日聞きました。短波放送を聴いての天気図の作成など、今思うと色々と鍛えられました。
当時の常念岳頂上の写真が残っていますが、雨の中で雨具を着ているだけの写真です。
投稿者さんの写真は槍、穂高の展望台と言われるだけあって、景色が素晴らしいですね。