同窓会の余韻が東天紅ブログで踊っていたある日の出来事。まだ新ブログの名前も決まっていない11月の中頃、Rは先輩のSに電話をかけた。
R:兄さん同窓会は大盛況でしたよ
S:ブログ見たら雰囲気伝わってくる
R:イラストのおかげでモテまくりです
S:ハハハ、良かったね
R:実は、ブログを新たに始めることになったので意見を聞きたくて
S:何か企んでるだろ。また何かを書けってことか?
R:鋭いっすね。小説お願いしますよ
S:えらい簡単に言うね
R:兄さんならサクッと書けるじゃん。じゃ、小説はOKってことで。他にも何かいい企画考えてくださいよ
S: なんで俺に振るんだよ
R:何をおっしゃいますか! 兄さんも編集メンバーだと思ってますから。Jもそう言ってますし。
S:多摩1が2人してまた俺を利用するわけね。嫌じゃないんだけどね。チクショー
R:小説は前にラインしてくれた女スパイの話で行きませんか?
S:あれ全文우리말だし、かなり短いから使うなら日本語に直して展開もイジらないと。
R:なら日本語版に変えて、在日ならではの味付けして書き直してくださいよ。できたら、さわりの部分でも先にラインしてください。よろしくですぅ。
S:オッ、オ〜イッ!…
電話を切ったRは(嬉しがってどうせ書くクセに)とほくそ笑んでいた。Sは(ヤツは営業か詐欺師だったら成功してただろうに)と呆れていた。しかし、悔しいけど〈書く!〉スイッチは押されてしまった。その後、RはJに「Sさんに小説お願いしといた」と自慢げに話した。Jの反応はイマイチだった。
J:何それ、どんな内容なのよ。何回ぐらい載せられるかもちゃんと聞いておいてよ
R:イケると思うよ。最後のオチは…だしね
J:面白そうじゃん。まっ、書かしてみて考えっか
東天紅までは暗中模索が許されたが、新ブログではクオリティーにこだわりたいので安易な妥協はしないつもりだった。あくまでつもりだが。
新ブログの編集に新たに加わることとなったOも一言
O:物書きの知り合いも書き置いた原稿持ってるよ。声かけてみようか?
と協力的。名無しの新ブログに早くもまたひとつ企画が生まれそうだ……
続く