【思い出】羽田空港での「韓弼花選手の歓迎セレモニー」で

１９７２年の冬季オリンピックは日本の札幌で開催された。我々が小学校６年生の頃だと記憶している。思い出もいっぱいある２８の同期も多いはず。私もキッパルを振りながら、夢中でテレビの前で応援していたのを覚えている。

当時の記事を引用してみると…
「札幌冬季五輪のスピードスケート女子１５００メートルが行われた１９７２年２月９日、会場の真駒内屋外競技場には韓国と北朝鮮、合わせて約６千人の応援団が詰めかけていた。アジア人で２人目のメダリスト。」

「五輪前年、ピルファがプレ大会で来日した。それがきっかけで、朝鮮戦争の混乱で２１年前に北と南で生き別れた実兄が、妹の消息を知った。プレ大会を終えた妹は東京に向かった。兄もソウルから東京に飛んだ。」

「同じ東京の土を踏みながら、南北双方の思惑などが複雑にからみ、二人の再会についての話し合いはこじれた。そしてついに時間切れとなり、二人は涙でほおをぬらしながら、それぞれ帰国」

国境を超えた応援風景を目にした韓国と北朝鮮の記者は、「つくづく、同じ民族なんだなあという思いがこみあげて、胸がジーンとしました。政治が違うということで反目するのは、もともと不自然なんですよね」と。

そんな偉大な韓弼花選手が、札幌に向かう前に羽田空港に到着すると言うことで、私は興奮するアボジに手を引っ張られ、羽田空港のデッキでキッパルを持って、大勢のトンポと一緒に歓迎のセレモニーに出かけた。おしゃれなアボジは「いっちょらのスーツ」を決め込んでいざ羽田に向かった✈。

空を見上げながらまだか～まだかと一時間近くもぞもぞとしていると、どうも大便を催したアボジが「階下のトイレに行くから～」と降りて行った。しばらくするとデッキがにわかに騒がしくなって来て、韓弼花選手が乗った飛行機が近づいて来ている様子…。

私は慌てて階段の下に向かって「アボジっ、アボジっ～　韓弼花選手の飛行機が来るよ～！」と叫ぶと、階下から急いで用を済ましてきたアボジが、二段飛びで駆け上がってきたのが見えた。「早く～早く～！」と追い打ちをかけると、折り返しの階段を上がってくる際に、手すりの端にスーツのポケットが引っ掛かり、ポケットが見事に破けた~~🥵

一瞬、唖然とするアボジであったが、垂れ下がったポケットの生地を持ち上げながら、デッキに到着し、キッパルを思いっきり振って大歓迎した。当然、帰りのモノレールでは、「無言のアボジ」でした💦

せっかくのスーツが〜😓　とほほ～💦