街ぶら探訪～山手線沿線⑲名前の由来を訪ねて―池袋その２

「池袋」という地名は古くは戦国時代からあったそうで、江戸時代には池袋村と呼ばれていました。 今日はイケブクロの名前の由来を訪ねて歩いてみたいと思います。

池袋西口公園と東京芸術劇場

池袋西口の階段を上ると、眼下に現われてくるのは池袋西口公園と東京芸術劇場。

この公園は1990年に東京芸術劇場と一体的に再整備され、噴水と彫刻の公園で親しまれていましたが、2019年に新たな劇場公園「GLOBAL RING」として生まれ変わりました。

開放的な雰囲気のなかで文化や芸術に触れ、噴水や照明が演出する幻想的な雰囲気や、カフェでの豊かな時を楽しめる公園に生まれ変わりました。

元池袋史跡公園

元池袋史跡公園にやってきました。かつてホテルメトロポリタンの敷地に「丸池」と呼ばれる池があったそうです。

この丸池が袋型をしていたという説や、「袋池」と呼ばれていたとする説がありますが、この池が池袋の地名の発祥となったとする説もあります。

この公園は元々は池袋デュープレックスタワーの敷地内にありましたが、下水道工事のために廃止され、池があった丸池は完全に埋め立てられました。

しかし池袋の地名の由来とされる丸池が存在したことを後世に残し、それを伝え偲ぶため、東に隣接する現在の地に史跡公園として再び整備し、開園されました。

池袋防災館と郷土資料館

池袋防災館と郷土資料館は仲良く一緒に建ってます。

1986年にできた池袋防災館は、地域防災の体験学習施設になっています。

豊島区にある資料館は1984年に創立されました。地域の歴史・民俗資料を収集・保存してます。

西池袋公園

区画整理事業によりできた公園です。1989年に地下駐輪場の建設にともない再整備されました。

近辺は住宅地ですがオフィスビルも多く、近くには立教大学などもあります。時計のついた赤い曲線のパーゴラが入り口のシンボルです。広い園内には石畳の広場があり、ケヤキの大木が涼しい木陰をつくっています。

2006年の改修で、園路の整備とともに広場に子供用の遊具が設置され、明るい雰囲気になりました。公園の周囲には中木や地被植物の植栽がなされ、道行く人の目を楽しませています。公園南側には大きなキャッチボール場があります。

立教大学

1874年にアメリカの宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教により、聖書と英学を教える私塾が開かれ、数人の生徒で始まった小さな学校が今の立教大学のルーツです。

築地から池袋に移転したのは1918年なので、池袋に来て100年以上の歴史が刻まれているんですね。

旧江戸川乱歩邸

1934年に江戸川乱歩は立教大学に隣接するこの住宅に移り住み、70歳で死去する1965年までこの地に住み続けました。２階建ての土蔵は書庫として利用され、一階には和書や洋書が、二階には江戸文学などの和本を配架していました。

2002年にこの土蔵・住宅と計４万点近くの蔵書が立教大学に譲渡され、2006年に江戸川乱歩記念大衆文化研究センターが設立されました。

ロサ会館

数々の伝説？を生んだロサ会館に来ました。池袋と言えばまずロサ会館ですね(笑)。

ここは戦後すぐに開業した映画館「シネマ・ロサ」が前身です。ロサ会館は映画館ビジネスが斜陽化した1968年にアミューズメント施設のロサ会館としてオープンしました。でもオープン直後はテナントが埋まらず苦しい経営を強いられたそうです。

転機はタイトーの創業者ミハエル・コーガンと出会ったことで、当時例のなかったゲームセンターを始めることになりこれが大ヒット。1978年にインベーダーゲームのブームが到来すると、来客が急増、他のテナントもにぎやかになるという好循環が生まれるようになりました。

この頃からタイトーとは深い結びつきがあり、現在でもタイトーのゲームセンターが入居しています。

池袋の森

池袋のビル街の中に突然現れるこの森は、日本を代表する森林学者の屋敷跡を公園にしてます。園内の樹木はほとんど当時のままです。

特に園内中央の大きなユリノキは、日本にこの樹木が定着する前に研究用に外国から導入したものだそうです。

樹木に囲まれた草地の広場や、井戸水をくみ上げた池があり、文字通り「都会のオアシス」となっています。夏から秋にかけてはアサザという黄色い花の咲く水草も観察できます。都会にぽっつりとたたずむ小さな「森」というよりは「お庭」です。