春のうららかさを感じよう

若く楽しく美しく(53)ー体内時計と腹時計3

お腹はどうして鳴るのかな… やっぱり時計があるのかな~♬ 子供の頃、こんな歌をうたいましたよね。この腹時計、実は本当にあったんです! お腹じゃなく脳の中に!

「脳には既に体内時計なるものがあるんだから、腹時計もそれなのでは?」普通はそう思いますよね。でも腹時計は体内時計とは別の場所に存在するんです。前に書いたように体内時計は光センサーで時間を決めているのだけれど、腹時計はお腹のすき具合で時間を決めているんです。

時計のなかった時代には太陽の動きと共に、この腹時計で時間を感じていました。要するに体内時計と腹時計で時間を計っていたんです。

腹時計は腸と連動していて、腸の動きが原動力となっている。だから食事でリセットされるわけ。食事をしてリセットされた腹時計は腸の働きによって空腹になるまでのプロセスを作っていきます。食事後の一定時間になると、どういう活動をするのかという時間割を決めるわけ。

毎日同じような時間に3食をちゃんと食べると、腹時計は正確に動いてくれます。でも1日1~2食だったり、食事の間が長すぎたりすると、大きい誤差を生んでしまうんですね。

夜遅い時間にたくさん食べると寝ている間も腸が活動してしまうので、当然腹時計も狂ってしまう。実際の生活時計とも体内時計とも大きくずれてしまって、体中の内臓や細胞たちが、どの時計に従えばいいのか分からなくてパニックに陥ってしまうんです。

この状態が続くと寿命や病気に大きくかかってくるっていうから要注意です。もちろん腸もパニクっていて穴が空いたりガンになったり。それに腹時計が狂うと体内時計まで乱れてしまうそうですよ。

もう一つ。人間の脳は空腹に敏感で、食事の間隔が空きすぎると“飢餓スイッチ”が入ってしまって「消費を抑えろ」「脂肪を貯蓄せよ」という命令を体中にくだしちゃう。

すると、“食事を抜いているのに太る(痩せない)”という現象が起きちゃう。いますよね、こういう間違ったダイエット法をしている人。もちろん腹時計も狂いっぱなし。

朝は光を浴び3食ちゃんと食べる!

腹時計と体内時計を常にリセットして実際の生活時間との誤差をなくせば体のリズムも生活リズムも安定して気持ちの良い日々が過ごせますよ。