【投稿】かつて同じ花を見ていたあなたへ

「あの素晴らしい愛をもう一度」という歌がある。以前、28期のブログでその歌を聴いて、♪あの時同じ花を見て　美しいと言った二人の　心と心が　今はもう通わーなーい♪　のフレーズだけを、今でもたまに口ずさむことがある。

もう半世紀も昔の歌なんだけれども、それは人間なら誰しも起こり得る「飽きる、別れる、忘れる」という連鎖に、ある種の切なさを覚えずにはいられないからだ。

「あの素晴らしい愛を　もう一度　やり直そう！」と、涙ながらに訴えても、俺のカルマは急には止まらない（笑）それが、かつて「同じ花を見て美しいと言った」仲なら尚更だ。

「あなたも？」
「うん、綺麗だよね💕」

そんな初々しい会話から男と女の恋が始まった。四六時中、ベタベタしている間は、これが永久に続くものと勘違いしがちだけど、日が経つにつれ、またどちらかの環境が変わったとき、そこにズレが生じてくるのもよくある話。

「仕事だから仕方がねえだろー」初々しかった口調はどこへやら、それである。

男は、彼女を手に入れた満足感と、もう他の所には行かないだろうという安心感からか、綺麗な言葉や、相手に合わせて物事を考えることを、つい忘れてしまう動物なのだ。

つい最近、臭い韓国ドラマを見て、主人公の気持ちではなく、随分思いやりに欠ける人生を送ってきた私が、自分自身に、かつて同じ花を見て美しいと言ってくれた優しい人に、いまさら「あの素晴らしい愛を　もう一度　やり直そう！」なんて、絶対言えないと思うこの頃だ（笑）

2020年4月23日 「あの素晴らしい愛をもう一度」加藤和彦＆北山修