【スマホ小説】ボス 19

「ピンポーン」「ピンポーン」…玄関のベルを何度押しても反応がなかった。(おかしいわね〜いつもなら直ぐにドアを開けるのに…昨日飲み過ぎたのかしら?この頃ストレスが溜まってそうだったから…)チはそう思いながらスペアキーでドアを開けた。

部屋へ入ると迷う事なくベッドルームへ向かった。何かいつもと違って部屋の中が整頓されている。「ヒャン、何時だと思ってるの?今日は〇〇局でラジオの収録でしょ?遅刻よ!」と言いながら可愛いキャラクターの柄が入った布団を退けた。

「?!」(あれ?いない!)「ヒャン!何処?朝から面倒くさいこと止めてよね!」と言いながら部屋を探し回るが誰もいない。

「ヒャン?!」と呼ぶチの目にテーブルの上に置かれたメモがうつった。嫌な予感がした。「何これ?」と言いながらそのメモを読んだチの顔色が見る見る青ざめた。そして慌てて電話の受話器を掴んだ。

『28プロダクション』はいつもと変わらぬ風景だった。何人かのスタッフが電話応対をして壁に掛かったスケジュール表を埋めている。整然と並べられたデスクだが、社員は営業に出てるのか空きが目立つ。

いつもと変わらぬ事務所の雰囲気だが社長とマネージャのチしか知らない大きな問題が起きていた。二人は社長室にいた。

社長室にしては殺風景な部屋だ。壁には大きく金ハヌルのパネルが貼ってある。ガラス張りの壁は外からは良く見える。社長の方針でオープンな社風を表している。ポスターの前にデスクが置かれてパソコンと書類が積ませている。

部屋の真ん中に置かれたソファーで2人は今後の対策を練っていた。「それで…まだ連絡はつきませんか?」社長が聞いた。「はい、携帯には出ません」泣きそうな表情でチは机に置かれたメモを見ている。

ちょっと疲れちゃった。
ゴメン

金ハヌルの失踪!「原因は何なんでしょう?」「恐らくバッシングと自分に対する対応に参ったんじゃないかと…」「心配ですね。早まった事はしないと思いますが…とにかく早く探しましょう」社長は務めて静かな声でチを見た。

頷きながらチは「とりあえず本日のラジオ収録はキャンセルします。幸い今日のスケジュールはそれだけなので…」「わかりました。お願いします」と社長は話した。いても立ってもいられなくチは「心当たりをあたってみます」と言って出て行った。

(この事は何としても秘密裏に解決しなければならない。何処に行ったんだ…)苦悩の表情の社長は腕組みをしたまま壁に掛けたハヌルのポスターを見つめた。

続く

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1 COMMENT

想像~尾崎

あああ~ これがハヌルの失踪事件なんですね~💦
でも、行先は推測できますよ~😊
たぶん、ソロでキャンプしているか? ソロで高尾山に登ってなめこ汁飲んでいます~👍 間違いないっ😆
で、その『28プロダクション』には、もちろんライターさんもイラストさんも居るんですよね~😊羨ましい~職場!
んで? んで? ハヌルはどこに行ったの? まさか~ボスと沖縄?💦済州島?💦

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