介護のジカン―姑編㉔

ネットで注文した人形が届いた。赤ちゃんの実物大で寝かすと目を閉じる。肌も柔らかくて本物のベビー服の着せ替えもできる。妙にリアルである。値段も…高い。

人形をイスに座らせると、まるで赤ちゃんが座っているように見える。「明朝一番に施設に届けてあげよう…」そう思いながら明かりを消して就寝。

夜中に目を覚まして水を飲みにキッチンに行くと、暗闇のに人形がうっすらと見える。まるでオカルト映画のように私を見ている。怖い。ホントに不気味。結局、ろくに眠れないまま朝を迎えた。

翌日、施設に人形を届けると姑は、それはそれは喜んだ。古い人形には見向きもせず新しい“赤ちゃん”を抱きしめて子供のようにうれしそう。私たちは古い人形をもとの主に返して平謝り。どうにか騒ぎは収まった。…その後、姑の“人形ごっこ”は三代目まで続くことになる。