【投稿】豊洲の千客万来は「高嶺の花」

江戸の街並みを模した「豊洲 千客万来」の「江戸前市場」が２月にオープンしたというニュースを見た。

たこ焼きチェーン店やラーメン屋、そしてクレープ屋までおよそ75の飲食店が軒を連ねるが、やはり圧倒的に多いのが海産物店だという。

ここに行ったら、豊洲という地の利を活かした新鮮な魚を食べたいよね。しかしテレビを見ると目ん玉の飛び出るような価格の海鮮丼があった。人呼んで「インバウン丼」だ。

インバウンド（Inbound）とは、外国人が訪れてくる旅行のこと。 日本へのインバウンドを訪日外国人旅行または訪日旅行という。 これに対し、自国から外国へ出かける旅行をアウトバウンド（Outbound）または海外旅行という。すなわち外国人観光客にターゲットを絞った丼ぶりだそうだ。

例えば、本マグロ丼が6980円。そして1万8000円という驚愕な値段がついたウニ丼もある。

ウニへの感度が高いのは、アジア系の人たちだという。特に中国人の中にはウニを食べに日本に来る人もいるほどだと言うが、彼らは値段に全く反応しないという。高いという意識がないらしい。

こういう店の客は、ほとんどのお客が海外から来た旅行者だと言うが、 今は北海道のニセコでも3000円のカレー屋や、3500円のお蕎麦が「インバウンド料金」としてニュースになっている。

私たち庶民にとっては、今や市場の味も「高嶺の花」になりつつある。