我らの時代、朝高生はとてもエネルギッシュだった。…
当時〈ぎんざNOW!〉という人気番組があった。月曜から金曜まで夕方5時からの生放送で、一般人が参加するバラエティーな構成はかなりウケていた。
ある日のこと、その番組に蛇腹が出演し朝高生をわざと挑発する暴言を吐いた事があった。確かに腹立たしいが、生放送なのでブラウン管の中のヤツを捕まえようがない。
でもそこは時の朝高生だ!翌日「アイツら許せねー!ナメやがって。」「どうするよ?」「このまま黙っていられないだろ。ブチのめしに行こうぜ!」「よし行くぞ!」
我慢がならない数人がこんなやりとりをして〈ぎんざNOW!〉の撮影場所を探し出す。
勉強では辞典も開いた事がないのにだ。そして7〜8人でその現場へ行くことになる。
さすがに番組の収録中に乱入したりはしなかったが、エネルギッシュの彼らは建物の出入口辺りで憎らしい蛇腹の出現を疑うことなく「張り込み」した。
蛇腹がレギュラー出演してる訳ではないので、網にかかる筈もない。でも彼等は冷める事のない憤りを抱きながら、次の日もそしてまた次の日もまたまたその次の日も、足しげくそのスタジオに通い続けた。
その時の彼等は無駄な時間の浪費だとは露ほども思っていない。数日を経てその「張り込み」は何事もなく終わった。…
でも、ある意味彼らの行動はとても惜しいしもったいない。彼らのこの執拗さと、疲れを知らない行動力!そのエネルギーがほんのちょっとでも、勉学やソジョ活動など「普通」の高校ライフに注がれていたのなら、彼等の青春はもう少し豊かになっていただろう。
還暦を迎える今『非常に残念な気分!』になるのは、もしかして私だけ?!
この話の推薦曲 BTエキスプレスの 〈ドゥー イット〉 (続く)
ほんとに、そのパワーの使い道を間違ったね💦
まぁ~ でも、そう言う青春があったから、今があるんでしょうけどね~👀
この主人公は、28の同期にいるんですか? 会って、当時の話を直接聞きたいものですね👂 銀座まで、良く行けたもんだ~学ランで👀💦
「ナメやがって」や「ブチのめしに行こうぜ」の言葉を久しぶりに聞いて なんかとても懐かしく感じた。昭和の古きよき時代を思い出す。
この疲れを知らない行動力!エネルギーは、その時は勉学やソージョにいかされなかったとしても きっと今の人生の大切なパワーになっていると信じたい。笑
挿絵がとてもいい味だしてるね。
たった一枚に込められたイラストさんの思いが感じられる。最高~✨