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正月の駅伝に想う

普段テレビはあまり見ないが、正月の三が日は必ず朝からテレビをつける。駅伝を見るためだ。画面の向こうで延々と走る姿を、こちらも延々と観ている。凝った演出も有名タレントも出ないのに、なぜかテレビに見入ってしまう。不思議だ。

ニューイヤー駅伝2021

実業団も大学も、正月の駅伝のために1年間励んできたはず。だが、そんなことは何も言わず、ただ黙々と走る。アクシデントもあるだろう。万全を期して挑んだつもりでも、当日に体調を壊して泣く泣くエントリーから外された選手もいるだろう。選手同士の駆け引きもあるだろう。“一斉スタート”でタスキを繋げずに悔しがる選手もいるだろう。走る姿の中にいろんなドラマを見る。

箱根駅伝2021

限界を乗り越えてタスキをつなぐ姿に感動する。棄権となったランナーの今後の人生に思いを馳せる。勝って喜ぶ涙、負けて悔しむ涙に胸が熱くなる。

道具も何もない、一番原始的な“走る”という地味な行為が、ここまで人々を魅了するのはなぜなのか。

箱根駅伝2021

“シンプル・イズ・ザ・ベスト” 全てはこの言葉に尽きるのかもしれない。