12月の日々が過ぎてゆく。上野のデパートや商店の客足は伸びてるし、夜の飲食街も多忙を極めている。忘年会シーズンに乗って〈품〉も連日満席だ。ハナも가게で日々の仕事をこなしているが、彼女の気持の焦りは増幅していくばかり。
標的を未だに見つけられない。それに加え同伴をしろとママもハナにキツく当たるから腹立つし。
(제대로 되는게 없네)
そんなある日、電話がかかってきた。「あっハナさん。私は松山です。憶えてますか?」ハナが記憶のスイッチを入れると、すぐにつまんなかった王様ゲームがヒットした。「憶えてますよ。ご無沙汰してます」と応じると「いやぁ嬉しいなぁ。ハナさん明日〈プム〉に伺いますけど、その前に食事ご一緒しませんか?」と話す。ハナは渡りに船とばかりに是非と即答した。
次の日の夕方6時頃から始まった2人のディナータイムの場所は〈양산도〉。松山はハナとの夕食が余程嬉しいのか、あれこれオーダーしまくるし、よく喋る。
ハナは微笑み、うなずきながらも旨すぎる焼肉に夢中だ。松山が「ハナさんは홍さんと親しいんですか?」と聞くのでモグモグしながら「知り合いですよ。いい方ですよね。」と応じる。
これがキッカケとばかり松山は、自分は税理士で홍を通じて朝鮮商工会から多くの仕事を依頼され、おかげで近年業績が右肩上がりだと止めどなく話しだす。
〈품〉に入っても松山の話は尽きなかった。同伴客がお一人様なのでハナに向けるママの眼差しが痛い。ママはカラオケから一番遠い端の席を指定した。でも松山が「ハナさんとの会話が楽しくて食べるの忘れてました」と別料金の韓国料理やフルーツなどを注文してくれ、結果的にお2人様分以上の会計になったからママの気分も和らいだ。
帰り際に松山はまたお食事しようとハナと指切りげんまんしながら、ちゃっかりゴルフもしようねと付け足した。ハナは (좋은 사람인데 연애는 질색) と思いながらも、同伴してくれる上客として上手く付き合えばと自分に言い聞かせる。
仕事が終り家の寝床で今日を振り返るハナはある事に気付いて飛び起きた。朝鮮商工会の請負いなら、総聯系の同胞の財務や金の流れを知り得る立場だ。松山は工作対象になりうる⁉
(좀 더 살펴보자)……
続く
出たーーー‼️焼肉「ヤンサンド」。
焼肉めちゃ旨いですよねー😋
しばらく行ってないのでそろそろ行こうかな。
おー、上野といえば焼肉ヤンサンドか~
金鳳苑も好きですがね(笑)
ヤンサンドの焼肉食べた〜い‼️
R社長、食べに行ったら同級生価格で宜しくね。