窓の外を眺めながら…

「ウッドショック」に備える

みなさん、いま日本でひそかにささやかれている「ウッドショック」という言葉をご存じですか。今年の4月に入って住宅産業では盛んに取りざたされているんです。その影響はもう出始めています。

初めて聞きましたが、そもそも「ウッドショック」って何なんですか?

ウッドショックとは家を買いたい人がいて、土地があるのに建築木材が高騰したり、不足したりして家が買えない・建てられない現象のことです。そして今このウッドショックが、過去に例をみないほど深刻化しているのです。

「家を買いたい・建てたい」と考えている人には、読んで字の如く「他人事ではない状況」です。ウッドショックが発生した原因は、新型コロナの流行が大きく関係しています。コロナの影響を受けて、世界的な建築木材の需要の増加とコンテナ不足の2つが原因となって、ウッドショックが発生しているのです。

世界的な建築木材の需要増加

新型コロナが流行し家にいる時間が増えた影響で、日本でも最近では都心より郊外の広い一戸建てを選ぶ人が増えてきています。もちろんこの流れは日本だけではなく、アメリカや中国などの2大国でも木材需要が拡大し、世界の主要な建築木材が高値を更新しているのです。

つまり建築木材は世界各国で奪い合いの状態になっています。一方で今の日本は、他国と競り合って材木を獲得するだけの財力と国力がありません。通常価格で大量に木材を購入できるアメリカや中国に競り合っても勝てないので、日本まで建築木材が回ってこないのです。

でも日本にも国内に材木がたくさんありますよね。

日本の木造住宅の原材料の約7割を輸入に頼っている日本では、今まで国内産は「高い」という理由から需要がありませんでした。すでに日本の林業は衰退していて、今後も十分な数を確保するのが難しいんです。

コロナによる物流コストの高騰

2つ目の原因は「コンテナ不足」です。木材を海外から日本へ運ぶためには大量のコンテナが必要になります。しかし新型コロナでステイホームが広がり、巣ごもり需要が増え、世界的なコンテナ不足が起きているのです。

さらには今年3月に起きたスエズ運河での大型コンテナ船の座礁事故で、ますます日本へのコンテナ輸送の遅れが心配されています。つまり日本が木材を購入できたとしても、コンテナ不足で日本まで木材を運べない状況ができあがってしまっているんです。

なんだか住宅業界が大変なことになっているのはわかったけど、家探しをしている人には具体的にどんな影響が出るのですか?

家が建てられない・買えなくなる

今後の住宅購入予定者に起こる1つ目の悪影響は、「家が建てられない・買えなくなる」点です。いま住宅業界ではいつ建築木材がどのくらいの値段で仕入れられるか、先行き不透明な状態になっています。つまり注文住宅を希望される人は、良い土地が見つかってもいつ家を建てられるか分からない状態になる可能性が高いんです。建売であっても、建築木材が無いので工期がどんどん遅れて、引き渡しがいつになるのかわからない状態になってきます。

住宅価格が高騰する

今後の住宅購入予定者に起こる2つ目の悪影響は、「住宅価格が高騰する」点です。先程もお伝えしたとおり、世界的な建築木材の需要増加とコンテナ不足によって、これまでにないほど建築木材の仕入れ値が高くなっています。

そのため、今後は今までと同じ価格で住宅を購入できなくなる可能性が高いのです。どのくらいの価格になるかは、正直現時点では予測できませんが、かなり厳しい状況だと言えるでしょう。

なるほど~。でも、我が家は家を買う予定はないし関係なさそうですね!

いやいや、そう単純ではではないんです。ウッドショックは家探しをしない人の生活にも影を落とすんです。どういうことかというと、住宅市場がストップすると住宅関連の売上が縮小してしまう可能性があるのです。

つまり、不動産の営業マン、建築士、設計士、大工、左官屋、銀行、インテリアコーディネーター、引っ越し屋、エアコン、洗濯機、冷蔵庫などの家電全般、家具屋など、ここには書ききれないほど多くの職種の人に影響が出てしまい、日本経済そのものがさらに冷え込んでしまうことが考えられるんです。

持ち家を持つということは、同時に様々な業界や職種で大きなお金が動きます。なので住宅を建てるという流れが止まってしまうと、住宅関連の多くの人に影響が出てしまうんです。

そう考えてみると、今のところ実感はないけど怖いですね。ウッドショックっていつ落ち着くんですか?

ウッドショックがいつまで続くかは、残念ながら誰にもわかりません。なぜなら、今ちょうどウッドショックによる影響が表面化してきたところで、まだまだ先行きが不透明だからです。むしろ、今後はもっとウッドショックの影響が強く出る可能性が高くなります。

いま建築業や不動産業に関わる人たちの間でささやかれているこの問題、関係ないと思っている人も頭の片隅に入れといていただければと思い投稿しました。

1 COMMENT

下請け業者

4月から住宅を建設しようと準備してたら木材の価格が3倍に跳ね上がっているんだそうです。木材も奪い合いの状態だそうです。これは相当長引きそうですね~。何しろ木材が入ってこないんですから。

現在コメントは受け付けておりません。